◆第85回
皐月賞・G1(4月20日、中山競馬場・芝2000メートル)
好メンバーがそろった
皐月賞の勢力図は、“1強”とみていいだろう。無傷の3連勝で昨年の
ホープフルSを制した
クロワデュノール(牡3歳、栗東・
斉藤崇史厩舎、父
キタサンブラック)には、同じ舞台を経験している強みもあって死角が少ない。
ホープフルSで2着だった
ジョバンニ(牡3歳、栗東・
杉山晴紀厩舎、父
エピファネイア)は、その後に
若葉Sで勝利。同3着だった
ファウストラーゼン(牡3歳、栗東・
西村真幸厩舎、父
モズアスコット)も、続く
報知杯弥生賞ディープインパクト記念を制しており、
ホープフルSの勝利の価値は相対的に上がっている。
そうなると別路線組から特注馬を探すべきで、伸びしろの大きさから
カラマティアノス(牡3歳、美浦・
奥村武厩舎、父
レイデオロ)を狙いたい。前走の
共同通信杯は、直線で最内から早めに抜け出して押し切りを図ったところ、
マスカレードボール(牡3歳、美浦・
手塚貴久厩舎、父
ドゥラメンテ)の強襲に屈して2着だった。結果的に勝ち馬に目標にされたぶん、勝ち切れなかったが、クラシックへの登竜門として定着している一戦で負けて強しの内容だった。
この中間の調整は順調で、美浦・Wコースでの1週前追い切りに騎乗した
戸崎圭太騎手が好感触をつかんでいるのは頼もしい。「前走は追い切りで左にもたれるところがあったが、それが全くなくて、スムーズだったので右回りの方がよかったのかも。具合がいい雰囲気は感じました」と、前走以上のパフォーマンスが期待できそうだ。さらに陣営は距離が延びて良さそうとみており、“1強”を崩す刺客になってほしい。
(坂本 達洋)
スポーツ報知