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【阪神JF】アランカール 名牝の血で一気頂点へ 母・シンハライト譲りの極上切れ味 斉藤崇師「能力は引けを取らない」

デイリースポーツ
  • 2025年12月09日(火) 06時00分
 「阪神JF・G1」(14日、阪神)

 28年ぶりに重賞ホース不在で行われる2歳女王決定戦。大混戦ムードが漂うが、デビュー2連勝中の良血馬アランカールは今回と同舞台で行われた野路菊Sで、牡馬を相手に3馬身半差で快勝。母譲りの決め手を発揮し、一気に2歳牝馬戦線のトップを目指す。

 色濃く受け継いだ名牝の血を大舞台で開花させる。新馬戦-野路菊Sを連勝中のアランカールが、無敗の3連勝で2歳女王の座に駆け上がる。

 祖母シンハリーズは米G1デルマーオークス覇者。母シンハライトは16年の桜花賞2着でオークス馬という華麗な牝系。初戦は持ったまま大楽勝を飾ると、野路菊Sでは母譲りの切れ味で素質馬をなで切りにした。

 発馬で後手に回って最後方からの運びも、道中で徐々に差を詰めると、4角の手応えは他馬とは桁違い。直線残り1Fで左ムチを入れてからはさらにギアを上げ、鋭く回転の利いたフットワークで3馬身半突き抜けた。北村友も「すごくいい反応で、強い勝ち方をしてくれた」とほれぼれした瞬発力は、次位に1秒2差をつける上がり3F33秒3。今回と同じ舞台、05年以来20年ぶりに阪神芝8F戦で行われた出世レースを快勝した。

 1週前には北村友を背に栗東CWで3頭併せ。アルジェンテーラ(2歳新馬)、ディーンズリスター(6歳1勝クラス)の後ろからスタートを切ると、折り合い十分に直線は内に切り替えて一気に加速。ラスト1F11秒0(6F85秒1)とすごみを増した切れ味で最先着した。鞍上は「休み明けを感じさせない動き。しまいは、この馬らしくいいスピードでした」と手綱越しの感触を、うれしそうに伝えた。

 ここまで口向きには難しいところを見せていたが、北村友は「特段悪くなったところはないし、順調です。精神的には少しゆとりも出てきた」と成長を感じ取る。斉藤崇師も「加速してからのスピードはやはりめちゃくちゃいい。能力は引けを取らない」と大舞台での好走を確信する。今年はメンバーに重賞馬が不在。女王の血を引くこの馬がスポットライトを独占する。

提供:デイリースポーツ

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