大事な最終試験を無事にクリアした。美浦Wで追われた
アリゼオ。スタートで
サトノディライト(3歳500万下)を2馬身追走し、3F過ぎに馬体を併せる。そのまま併せ馬の格好で大きく先行させた
オフリミッツ(5歳1000万下)を抜き去り、最後は
サトノディライトに首差先着してフィニッシュした。
時計は4F51.2-37.4-13.6秒。力強い動きで出来の良さをアピールした最終デモ。菅沼助手は「すごい瞬発力で素晴らしい」と動きを高く評価しながら、もうひとつのテーマとして挙げていた気性面の問題にも触れた。「気の悪さを見せていなかった」。3着に敗れた
共同通信杯で最後まで集中できなかったことなどを踏まえ、陣営が主眼を置いていたところ。今回の追い切りでも
シャドーロールを装着するなど、対策を練りつつ改善に努めてきた。その成果は確実に表れている。
大舞台を前にして、順調な調整ぶりを見せている
アリゼオだが、本番で心強いのがパートナーの存在。横山典は先週までに46勝を挙げ、2位の
武豊に11勝差をつけてリーディングを独走している。また今年に入って重賞7勝。大舞台での勝負強さも見せている。
前回のス
プリングSで初コンビを組んだが、逃げて2歳王者
ローズキングダムを完封するベストパフォーマンスを見せた。「枠と馬場を見てレースを考えたい」と淡々としたものだが、
皐月賞の騎乗は現役最多で今回が20回目(歴代最多は岡部幸雄の29回)。キャリア豊富なベテランの手綱さばきは大きな武器になる。
波に乗っている騎手と
桜花賞の
アパパネに続いて2週連続のクラシック制覇に盛り上がる関東馬。この勢いはどの馬にも負けてはいない。
提供:デイリースポーツ