「第71回
オークス・GI」(芝2400m)は23日、東京11Rに18頭で争われ、直線半ばからは1番人気
アパパネと5番人気
サンテミリオンの一騎打ち。2頭が全く馬体を並べたまま、2分29秒9のタイムでゴール板に飛び込んだ。12分に及んだ写真判定の末に、GI史上初の1着同着というある意味信じがたく、感動的なエンディング。3着には2番手から運んだ
アグネスワルツ(8番人気)が粘り込んだ。
桜花賞馬がさすがの底力を見せた。
サンテミリオンをマークする形で中団で折り合った
アパパネは直線、蛯名が「楽に突き抜けると思った」という手応えをストレートに反映させ、残り1Fで完全に頭差ほど前に出る。だが、そこから差し返しに遭って一転窮地に。ゴールの瞬間、体勢的に分が悪いと感じた鞍上はレース後、2着馬が入るべき場所に誘導したほどだ。それでも、結果的にはしのぎ切っていた。
デッドヒートの末の“女王防衛”。「長い距離を走るので、できるだけ(余分なものを)そぎ落としたかった」(蛯名)という馬体は、陣営の思惑通りに10キロ減。それでいて落ち着きは十分で、樫仕様へのモデル
チェンジは大成功だった。
これで03年
スティルインラブ以来の3冠牝馬誕生の資格を得た。
秋華賞(10月17日・京都)へ、今後は
トライアルから始動する。「秋は距離が短くなる分、楽になる。本当に偉い馬。頭が下がるね」と蛯名。国枝師も「まだまだ良くなると思う」と言い切った。
提供:デイリースポーツ