2002年のエクリプス賞最優秀3歳牡馬で、サラブレッドの功労馬施設オールドフレンズで功労馬生活を送るウォーエンブレムが国および州の輸入規制のため去勢された。
17歳のアワエンブレム産駒は日本での種牡馬生活を放棄し、引退してオールドフレンズで暮らすことになった。
輸入規制によると、輸入された種牡馬は馬伝染性子宮炎を保有しているかを診断するため、2頭の牝馬への種付けが必要となる。馬伝染性子宮炎(CEM)は細菌が媒介する病気で、すでにアメリカではほぼ根絶されているが、万が一流行が発生した場合は対処が難しいとされている。CEMは主に馬に見られる疾患で、種牡馬と繁殖牝馬双方の生殖能力に悪影響を与える可能性がある。
ウォーエンブレムは日本での種牡馬生活の間に種付けに消極的なことで有名になり、ケンタッキー州にある馬専門病院の隔離厩舎でも牝馬に種付けできなかった。
(中略)
2002年の二冠馬であるウォーエンブレムは2003年に社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、以後同スタッドで種牡馬生活を送った。
ウォーエンブレムの性欲を高めるため、馬の行動の専門家のセラピー、馬自身に牝馬を選択させる、グループのなかでより小規模で閑静なノーザンファームに移動させるなど、13シーズンにわたってあらゆる試みがなされた。
これらの試みにもかかわらず、初年度産駒は4頭であるなど、9シーズンで119頭の産駒を出すにとどまり、努力の多くは実を結ばなかった。
社台ファームのスタッフは最後の産駒が登録された2012年以降、最後まであらゆる牝馬との種付けを拒否したと語った。
(以下省略)
■マイケル・ブローウェン(オールドフレンズ創設者)
ウォーエンブレムがオールドフレンズの功労馬となり、繁殖に供されないことは明らかではありますが、アメリカ農務省はCEMを保有した種牡馬が不注意で繁殖を行うこと、感染した精 液が人間を介して伝染することの懸念を払拭することを考慮し、検査が義務付けられています。この病気が再び広まってしまえば、馬産地は多大な経済的損失を被るかもしれません。
農務省や何人かの獣医師との協議の結果、他に打つ手がなく、ウォーエンブレムはケンタッキー州と農務省の輸入規制を順守するため、去勢されることになりました。
(Daily Racing Form 2月24日)
- ネタ元のURL
- http://www.drf.com/news/champion-war-emblem-gelded-17