勝ち時計は1分39秒24。ペースメーカー Rerouted がノシ付けてぶっ飛ばしてるのにトム・クイリーが我慢できず半マイルで仕掛けていった結果、好スタートから離れた番手を取ったグランプリボスにとっては極めて厳しいレースになってしまいました。欧州で日本馬が普通にゲート出ればまず前に押し出されちゃうので位置取りは責められませんが、前に壁を作って脚をタメられたら少しは違う結果になったかも知れません。
それにしても Frankel は実に危ない競馬でしたね。最初はグランプリボスを壁にして落ち着かせようとしましたが、あっさり諦めて超の付く早仕掛け。前も引っ張ってハイペースだっただけに終い脚が上がるのは仕方ないですが、クイーンアンを走っていた古馬一線級と戦うには不安の大きい内容でした。今後気性の成長を見せるのか、それともこのままメッキが剥がれてしまうのか・・・今後の Frankel に注目です。
レース自体は、グランプリボスは何の不利もない完敗、
フランケルは勝ったが抑えの利かない弱点が完全に露呈
&騎手の技量に疑問、といった見解。
レース後のデムーロ騎手、矢作師のコメントを確認しましたが
精神面の問題と見る内容がほとんどですね。
中でもGallopでの「フランケルに抜かれてから走るのをやめた」
というのデムーロ騎手の証言が気になりました。これはつまり、
グランプリボスはフランケルを群れのボスと認めたのではないか?
という仮説が浮かんでくるからです。
万が一そうであるなら、日本で場数を踏んできた馬を一睨みで押さえ込んだ
フランケルの底の深さを感じさせるエピソードかもしれません。
同時に、いわゆる「鼻っ柱を折られた」状態のグランプリボスが
今後精神的に立ち直れるのかが今後の行方を左右するかと。
ともかく心身ともにリフレッシュして秋を迎えてほしいものです。