11月21日にマウンテニア競馬場で行われたスターターアローワンス戦(3歳以上、ダート8ハロン、4頭立て)で、19連勝で並んでいた1.1倍の圧倒的1番人気Rapid Redux(せん5)が好スタートから先手をとると、一度もムチを使われることなく4馬身差で逃げきり勝ちし、北米連勝新記録の20連勝を達成した。勝ち時計は1分40秒04。馬場は不良。当初は8頭立てだったが、馬場コンディションの悪化もあり、4頭が出走を取り消している。
Rapid Reduxは通算40戦26勝。昨年12月から連勝が始まり、今年18戦目での記録達成となった。これまでの記録19連勝は無敗で達成した2010年の年度代表馬ゼニヤッタ、同じく無敗のペッパーズプライドらと並ぶ記録だった。20連勝の内訳はクレーミング競走3戦以外はほぼスターターアローワンス戦での勝ち星。そのほかの戦績では二度のステークス出走経験があるが重賞実績はない。
なお、12月3日にフェアグラウンズ競馬場で行われるクレーミングクラウンに事前登録しているが、出走するかどうかは五分五分であるという。
【補足】
以上を読めば分かるとおり、レベル的には大したことのないレースで連勝を重ねたもので、BCクラシックなどのG1を勝ち続けたZenyattaを抜いたものの、偉大さでは比べるべくもないですね。そんなZenyattaも現役中は「AWばかり走っている」「牝馬限定戦ばかり走っている」などと貶める声も少なくなかったですが。また、無敗での連勝記録に限れば、Zenyattaらの記録はいまだ保持されています。
ただ、1年という短期間で20連勝を達成し、中には連闘や9ハロン戦→5ハロン戦の連戦という、難しい出走条件も含まれるので、相応の価値は認めてあげるべきかな。とはいうものの、生涯獲得賞金で比較するとZenyattaは比べるまでもなく、Pepper's Prideの1/3程度。このレースも1着賞金1万ドルにも満たないしね。日本だと荒尾や高知で連勝記録を作ったような感覚ですかね。アメリカの競馬ニュースサイトは伝えているものの、USA TODAYのような全国紙では触れられていないようなので。
ちなみにスターターアローワンスというのは、クレーミング競走に出走経験のある馬のみが出走できる競走のようです。クレーミング競走というのは、事前に決められた額で出走馬を購入できるレース。数万ドル程度で取引される馬同士のレースなので、レベルは推して知るべし。
- ネタ元のURL
- http://www.bloodhorse.com/horse-racing/articles/66302/rapid-redux-claims-north-american-record