ラスト1冠にかける。ダービー2着馬が究極の仕上げをアピールした。
ウインバリアシオンは安藤勝を背に栗東CWで3頭併せ。5、6馬身後方から僚馬2頭を追いかけて、馬体を合わせたのが直線の入り口だった。
大外を回って加速し、ゴール前では一杯に追われ、内の
メイショウカルロに0秒4、真ん中に入った
ラインレグルス(ともに3歳500万下)には1秒6の差をつけて豪快に先着した。6F80秒7-39秒4-12秒9の猛時計が好調を物語る。
「動きは良かった。満点じゃないですか」。スタンドから動きを見届けた松永昌師が力強くうなずく。ダービー以来だった前走が18キロ増。「いくらか太かったと思う。今は太めもないし、前走よりもいいと思う」。逆転に必要な大幅な上積みを十分に感じ取っている。
安藤勝も満足げだ。「結構早めから動いたし、外を回っても最後まで脚が上がらなかったからね」。過酷な長丁場を想定したようなハードトレを課し、マラソンレースの克服に手応えをつかむ。
まだ勝負づけは済んでいない。ダービーも前哨戦の
神戸新聞杯も天敵
オルフェーヴルの背を追う結果となったが、上昇度はもちろんのこと、距離延長にも期待を寄せる。「前走は向こう(
オルフェーヴル)に分がある流れになった。諦めているわけじゃない。自分の競馬をして力を出せれば。距離も問題ないし、チャンスがないわけじゃない。最後に主役になれれば」。かつて
ネオユニヴァースの3冠を阻んだアンカツが刺客となる。
提供:デイリースポーツ