弥生賞出走の
ジョングルールについて、29日(水)の追い切り後に、管理する尾形充弘調教師に話を伺ったところ、
「デビュー前から、身のこなしがいい馬で、期待していました。ここまで3戦2勝ですが、前走(2月5日/3歳500万下・芝2400m)は、この先を見据えて、東京の長いところを使ってみようということで、出走させたレースでしたが、スローペースでも折り合いも付きましたし、素晴らしい瞬発力を見せて勝ってくれました。
2走前(1月8日/
寒竹賞・3歳500万下・芝2000m)の2着時は、スタートで後手を踏んでしまったのですが、直線では内をついて、馬の間をこじあけて、ひるむことなく、よく伸びてくれました。負けはしましたが、手応えを感じたレースでしたね。
ディープインパクトについては、薄手の小柄な馬という印象を持っていましたが、この馬の母父のストームキャットの影響が出ているようで、
コロンとした体型をしていますし、胸が深くて、容積が大きいというのが、セールスポイントだと思っています。
調整過程ですが、先週、かなり速いところをやっていますので、今日はしまい1ハロンをビシッとまとめるようにしました。先に行っていた馬が遅かったので、仕掛けた時にガツンとかかるところがあったようですが、そのあたりが課題ですね。性格は人の言うことをよくききますし、無駄な力を使わない、大人しい馬ですよ。
今回は、
皐月賞の
トライアルレースですから、3着までに入って、是非とも権利を獲りたいですね。ゲートの中で、前後に動く癖がありますが、2000mなら、多少、後手を踏んでも何とかなると思っています。他の馬たちも、まだキャリアが少ない上に、ある程度の多頭数で戦うことになります。その中で、2戦目の競馬で、この馬がもまれる経験ができたのは、プラス
アルファになるのではないでしょうか。道中は、できれば中団より前で競馬をさせたいと考えています。クラシックに挑戦できるチャンスは、そうそうあるわけではないので、キチッと仕上げて、レースに向かいたいと思います」と、期待のほどを語ってくれた。
また、同馬の性格について、担当の渡部浩幸厩務員に聞いてみると「人懐っこくて可愛いですよ。普段はジョンと呼んでいます。馬房の中でも、大人しくて素直です。牡馬は、じゃれて噛み付いてくる馬も多いですが、この馬には一度も噛み付かれたことがありません。ただ何かあると、一気にスイッチが入って暴れます。運動している時などに、後ろの馬がバタついたりすると、暴れますね。それと、どちらかというと人参が嫌いのようで、あまり食べないですよ」とのこと。すべての馬が人参好きというわけではないようだ。(取材:佐々木祥恵)