セリの開始直後から場内がどよめいた。母が米GI覇者で08年BCジュ
ベナイルフィリーズ3着という良血馬「
スカイディーバの12」。7000万円でスタートした直後に「1億5000万!」と強力な先制弾を
グローブエクワイン
マネージメント(株)が放った。すぐさま応戦したのが里見治氏。1000万円単位で値が上がる激しい攻防は、2億5000万円でハンマーが打ち下ろされた。
競り勝った里見氏は昨年の「
マジックストームの11」(牡、
父ディープインパクト)の1億3000万円を上回る自身最高額での購入となる。「3億くらいまでいくのかなと。この次、競られたらやめようと思っていたんだけどね。2億円を超えたのは今回が初めてなんだ」と全身全霊で臨んだセリを制し頬が緩んだ。
強力な援軍が里見氏に強い意志を与えた。ディープを育てた元調教師の池江泰郎氏、そして池江師の“親子”が、オーナーに猛プッシュ。昨年からセールでの
アドバイザーを務める父は「素晴らしい馬。馬体、
シルエット。ディープのいいところが出ている。きょうのディープ産駒では一番」と絶賛。池江師も「大型のディープ。海外向き。馬体は見ての通り、飛び抜けてNo.1だよ」と世界レベルの活躍を見込む。
オーナーが目指すは、まずダービー制覇。「これまで高い馬を買ったけど、夢はかなえられなかった。池江先生が頑張ってくれるでしょう」と3年後の夢舞台を心待ちにしていた。
提供:デイリースポーツ