エリザベス女王の繁殖牝馬群の今年の交配計画を見ると、ディープインパクトなど世界一流のターフ種牡馬数頭に目を奪われる。
2013年アスコットゴールドカップ(G1)で王室の勝負服を背に印象深い勝利を収めたエスティメイト(Estimate 父モンズーン)は、3年連続でドバウィ(Dubawi)と交配する。クイーンズヴァーズ(当時G3)、サガロS(G3)、ドンカスターカップ(G2)も制したエスティメイトには1歳のドバウィ牡駒がおり、この2月にもドバウィ牝駒を出産した。
エリザベス女王の生産・競走顧問を務めるジョン・ウォレン(John Warren)氏はこう語った。「女王陛下はロイヤルスタッド(サンドリンガム)にいらした際に、エスティメイトの生まれたばかりの仔をご覧になりました。今や2頭の質の高い仔馬を出産したエスティメイトが繁殖牝馬として順調なスタートを切っているのを目にして、感激されていました」。
中略
ディープインパクト(社台スタリオンステーション)は、2016年リリックフィリーズS(L ヨーク競馬場)を制したディプロマ(Diploma 父ドバウィ)の最初の交配相手に選ばれた。ウォレン氏が指摘するように、ディープインパクトは日本の生産界の王者的存在だが、そのルーツを辿ればロイヤルスタッドに行き着く。
ウォレン氏はこう語った。「ディープインパクトは女王陛下が所有したハイクレア(Highclere英1000ギニー&仏オークス優勝馬)のファミリー(牝系)に属しており、この組合せは面白そうなので、女王陛下はこの種牡馬を使うことを望んでおられました。ディプロマはEPテイラーS(G1)に出走するためにカナダへ輸送されているときに発病し、残念にも重賞競走でその実力を見せることができずに引退しました」。
ディープインパクトは、世界でG1馬28頭を送り出しており、ハイクレアの孫ウインドインハーヘアを母とする。
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