15日の日本時間21時30分、フランス・ロンシャン競馬場で
凱旋門賞の前哨戦・ニエル賞(3歳・GII・芝2400m・1着賞金7万4100ユーロ・10頭立て)が行われ、日本から今年のダービー馬
キズナ(牡3、栗東・
佐々木晶三厩舎)が、
武豊騎手を背にフランスでの初めての実戦を迎え、堂々の優勝を果たした。
10頭立ての3番枠からスタートした
キズナは、レース序盤は後方から3番手、中盤は後方から2番手で運ぶ形。道中は欧州競馬特有の超スローペースになったが、ロンシャン独特の大きな4コーナーを通過する辺りでも楽な手応えのままで最後の直線を迎え、馬場の外へ持ち出された
キズナは残り200m辺りで先行各馬を捕らえる勢いで外から伸び脚を発揮しゴール前では堂々先頭へ。ゴールの瞬間は、間を割るように突っ込んだイギリスダービー(GI)馬の
ルーラーオブザワールド(牡3、愛・A.オブライエン厩舎)と鼻面を揃えての入線になったが、
武豊騎手騎乗の
キズナがこれを制して見事に優勝した。勝ちタイムは2分37秒6(重)。
勝った
キズナは、
父ディープインパクト、
母キャットクイル、
その父Storm Catという血統。今年の5月26日、昨年暮れから手綱を任されている
武豊騎手とのコンビで全国の競馬ファンを熱狂させた会心の
日本ダービーVで初GI制覇を果たし、「次は世界へ」の合言葉に
凱旋門賞参戦を即決。迎えたフランス遠征の初戦は、地元欧州勢の強豪と合いまみえる形、さらには自身初のロンシャンの馬場を確認する目的もあり、陣営にとっても目先の勝利が全てではなかったが、10月6日(日)に行われる本番・
凱旋門賞(GI・ロンシャン・芝2400m)へ向けて
武豊&
キズナ、そして管理する
佐々木晶三調教師ともども『チーム絆』は「最高の結果」を出してみせ、フランスでの初陣を見事に制した。
【勝ち馬プロフィール】
◆
キズナ(牡3)
騎手:
武豊厩舎:栗東・
佐々木晶三父:ディープインパクト母:キャットクイル母父:Storm Cat馬主:前田晋二
生産者:ノースヒルズ
通算成績:8戦6勝(重賞4勝、海外1戦1勝)
主な勝ち鞍:2013年
日本ダービー(GI)