昨年9月、フランスにおける競馬統括団体フランスギャロ『
France Galop』の会長エドゥアール・ド・ロートシルト氏が、仏ダービー(仏G1)の距離を2400mから2100mに短縮すると発案したのに対し、欧州パターンレース委員会はこれを承認。昨年末に行われたフランスギャロ理事会で最終的に承認され、今年から導入されることになった。
仏ダービー距離短縮の主な理由としては、6月上旬という早い時期に、3歳馬が2400mのG1を走ることは負担が大きすぎること。また2100mに短縮することで、マイラーたちも出走可能となり、レースの質の向上を図ることが挙げられている。1863年に仏ダービーが始まって以来の大改革になるとともに、事実上フランスの“新”競馬体系がスタートすることになる。
新たに実施される改革案は、仏ダービーの距離短縮だけでなく、仏ダービーの賞金もこれまでの110万ユーロから150万ユーロ(約2億円)にアップし、
凱旋門賞に続いて、フランス国内におけるレースでは2番目に高い賞金となる。その他、今年から新たに導入される内容は下記の通り。
●仏ダービーの最重要プレップレースとされていたリュパン賞(3歳、仏G1)が廃止。代わりに、ユジェーヌアダム賞(仏G2・芝2000m)がG1に格上げされ、7月下旬に開催される予定。
●ジャンプラ賞(仏G1)は1800mから1600mに距離が短縮され、開催日がこれまでの6月から今年は7月3日に変更。賞金も20万ユーロ(約2600万円)から40万ユーロ(約5200万円)に増額。
●パリ大賞典(3歳、仏G1)の開催日が、これまでの6月から今年は7月14日に変更。距離も2000mから2400mに延長。
●
サンクルー大賞典(3歳上、仏G1)は、今年から3歳馬限定レースに変更。開催日は6月26日に変更。
●仏
オークス(仏G1・芝2100m)の賞金が50万ユーロ(約6700万円)から80万ユーロ(1億1000万円)に増額。
●フォレ賞(仏G1)の開催日を、1週前の“
凱旋門賞ウィーク”にずらす。