「第46回ダービー卿CT・GIII」(芝1600m)は6日、中山11Rに16頭で争われ、4番人気の
カレンブラックヒル(栗東・平田)が、GIホースの貫禄を見せつけ、着差以上の内容でV。12年
毎日王冠以来、4つ目の重賞タイトルを獲得。長らく白星から遠ざかっていたが、鮮やかに復活した。道中は好スタートからハナを奪って先頭へ。3コーナーでは2番手につけていたトリップ(16着)にいったんは抜かれたが、直線で内から再び盛り返して後続の追撃を首差抑えた。勝ちタイムは1分34秒6。2着は9番人気の
カオスモス、さらに、半馬身差の3着には8番人気の
インプロヴァイズが入り、3連単は31万馬券の波乱となった。なお、1番人気の
コディーノは好位から運んだが、ゴール前のひと伸びを欠き5着に終わった。
デビューから無傷で
NHKマイルC優勝へ導くなど、ほかの誰よりもこの馬の力を知る秋山は、慌てることなく悠然と構えた。「控えても競馬ができる馬だし、手応えも良かったので心配はしていなかった」とマイペースを貫く。「関係者が本当によく立て直してくれた。復活したと言っていいでしょう」。近3走は2桁着順の惨敗が続いていたが、輝きを取り戻したことを心から喜んだ。
平田師も、その走りを称賛する。「死んでいなかったね。追い切りも目いっぱいにやって、だいぶ(体調が)戻っているとは思ったけど、きょうの勝ちっぷりにはびっくり」とうなずいた。この春はもちろん、
安田記念(6月8日・東京、芝1600m)が最大目標。長いトンネルを抜け出し、確かな手応えを携えて古馬マイル王の座を目指していく。
提供:デイリースポーツ