2月4日(水)、
きさらぎ賞(GIII・芝1800m)に美浦から唯一頭出走を予定している牝馬の
ルージュバック(牝3・美浦・
大竹正博)が、ウッドチップコースで併せ馬で追い切りを消化した。追い切り後に、大竹調教師に話を聞いた。
「新潟での新馬戦は、追い切りの動きからある程度の走りをしてくれると思っていましたが、上がり3ハロン32.8の脚を使ったのには驚きました。新馬戦の全体時計が遅かったので、前走の
百日草特別(500万・1着)の時は半信半疑の部分もありましたが、直前の追い切りの動きが良かったですし、ここもクリアしてくれるかなという気持ちもありました。実際にその通りの競馬をしてくれましたね。
上がりで速い脚を使えるのはスピードがあることの裏付けですから、そのスピードをどこで生かすことができるのかを念頭に置いて調整をしてきました。牝馬特有の気性の激しさがありますので、うまくコントロールできるようにスイッチを作るという調整です。阪神JFも考えましたが、前走後は軽いソエが出ましたので、今年に向けてしっかりと態勢を整えるために、ノーザン
ファーム天栄に放牧に出しました。やれば動く馬なので、牧場では大事に丁寧に乗ってもらいましたし、良い状態で帰厩しました。
きさらぎ賞を使う理由としては、前走2走が左回りでしたから右回りを試したいということと、関西圏への輸送を経験させたいという2点です。右回りに関しては、追い切りはいつも右回りなので、さほど心配はしていません。新馬戦で新潟に行っていますので、輸送競馬でも力を出せると思います。
桜花賞は選択肢の1つですが、今後どうするかは今回のレースを見てからですね。
先週は休み明けですし、ある程度負荷をかけて追い切りましたが、休み明けを感じさせない動きでした。今週は単走での追い切りを考えていましたが、飼い葉食いも良いですし、併せ馬でやりました。先週は鞍上のアクションで動かした分、手綱を持ったままだった今週より時計が速かったですが、動き自体は今週の方がもう一段階良くなっています。
新馬戦の時から、直線でフラフラすることなく一直線に抜け出してきてくれます。今回も良い形でレースを運べれば、真一文字に飛んできてくれるのではないかと思います。いつもこちらがイメージしているよりも、良いパフォーマンスをしてくれる馬なので、平常心で臨みたいですね」(取材・写真:佐々木祥恵)