季節柄、スカッと晴れる日が少なく、どちらかといえば、小雨がパラつくような天気が多い栗東。雨量は少なくとも、乾くことのない馬場状態だけに、ウッドチップの状態が一向に良くならないという状況ではある。
5日は雪の予報もあったが、雨も降ることなく、無事に調教は終了。年明けこそ、雪の影響で大幅に予定が変更となったが、ここ1ヶ月は事なく調教が行われており、その点は救い。あとは毎度のように書いているが、本当に寒い日が多いので、絞れなくて苦労する馬が多いというのは仕方ないところ。まだまだ、当日の馬体重には気を配りたい。
【坂路/4F51.9秒】
4日。一番時計は
エンプレスラブ(栗東・加藤敬二厩舎)の4F49.9秒。それに続いて、4F50秒台が3頭、4F51秒台も13頭いるので、馬場差が「±0.0秒」だった先週の馬場に時計の出方は似ている。
ただ、開門直後以外の時間帯では、ゴール手前の50mほどの地点が非常に走りにくい状態になっているとのこと。ここで
バランスを崩してしまう馬も多く、余力のない馬は右に左にヨレてしまうことも多々。昨日のトレセンニュースでもお伝えしたように、
キズナ(栗東・
佐々木晶三厩舎)のように、スピードと力強さを兼ね備えた馬なら、まっすぐ駆け上がるが、新馬や未勝利といったレベルでは、終い止まってしまう。
京都記念(2月15日・京都芝2200m)の出走を予定している
ラブリーデイ(栗東・
池江泰寿厩舎)は開門直後に単走で追い切り。全体時計は4F53.1秒とさほど速くなかったが、2F24.8秒、1F12.3秒は優秀な数字。GIホースが相手になるが、この馬自身は
中山金杯を勝って、更に状態を上げている印象もある。
今週は先週同様、平均的な時計の出方をしている馬場。よって、4日、5日ともに『±0.0秒』で記録している。
【CW/5F66.5秒】
先週、今週と安定して、時計の出ている坂路馬場と同様、Cコースも大きな変動はない。力のある馬、状態が良い馬であれば、少々テンから飛ばしていっても、終いまで減速することなくゴールしているし、乗り手も極端にテンから控えるような乗り方はしていない。
4日の追い切りで印象に残る動きを見せたのは、
きさらぎ賞に出走予定の
グリュイエール(栗東・
藤原英昭厩舎)と
早春Sの出走を予定している
ヴォルシェーブ(栗東・
友道康夫厩舎)。
ヴォルシェーブはレースでも騎乗予定の
内田博幸騎手が跨っての追い切り。
ジャストヴィークルを追走する内容だったが、持ったままで交わして先着。時計は、6F82.0〜5F67.0〜4F52.5〜3F38.8〜1F12.5秒と全体が速い上に、理想的な加速ラップを踏むことができている。前走は勝ち損ねた印象はあるものの、ここは取りこぼせない一戦。
先週の馬場差は「-0.9秒」。全体的な時計の出方を見ると、先週より少し速い時計も出ているので、4日、5日ともに『-1.1秒』で記録している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
4日、芝馬場での追い切りは数頭行われている。最内を回って追い切った
スマートリバティー(栗東・
宮徹厩舎)が6F74.0秒をマーク。水分を含む馬場ではあったが、芝の塊が飛ぶようなことはなく、走りやすい状態。よって馬場差は4日、5日ともに『±0.0秒』で記録している。
ポリトラック馬場は通常時と変化なく、やれば速い時計の出る馬場。よって馬場差は、今週も先週と同じ『-1.0秒』で、4日、5日とも記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)