確かな成長ぶりを示してGIへ。
NHKマイルCトライアル「第33回ニュージーランドT・GII」(芝1600m)は11日、中山11Rに16頭で争われ、
キングカメハメハ産駒の7番人気
ヤマカツエース(栗東・池添兼)が中団追走から力強く抜け出しV。近2戦の重賞で(6)(3)着と地力強化を示し、3度目の重賞挑戦でタイトルをつかんだ。勝ちタイムは1分34秒8。1番人気の
グランシルクはゲートで立ち上がって大きく出遅れ。万事休すに思われたが、道中最後方から強襲して3/4馬身差の2着に食い込んだ。さらに頭差の3着に続いた2番人気の
アルマワイオリまでが、
NHKマイルC(5月10日・東京、芝1600m)への優先出走権を獲得した。
道中は中団の外めを引っ張り切れないほどの手応えで回ると、直線もギリギリまで追いだしを我慢。急坂を上がって
ゴーサインが出ると、待ってましたとばかりに突き抜けた。「(前々走の)
アーリントンC(6着)は折り合い重視。きょうは返し馬の感じも良く、前々走よりも前めで運ぶことを意識した」と池添は振り返る。ピタリと合った人馬一体の走りを披露すると同時に、相棒の精神面での成長もアピールした。
自身にとっても格別なVとなった。父・兼雄師の管理馬での重賞タイトルは通算7勝目になるが、10年
京都大賞典(
メイショウベルーガ)以来4年半ぶりだった。トレーナーは「これまで(の実績)は千四までだったが、マイルまで持ってくれた。直線の坂もよく我慢してくれた」と、愛馬の成長した走りに満面の笑みを浮かべた。
3歳マイル王へ王手をかけた。鞍上は直線の内斜行で騎乗停止処分を受けたが、本番での騎乗には問題ない。「東京は直線が長く、今回以上に仕掛けどころが鍵になる。次もしっかりと乗りたい」と池添。大舞台へ向けて気を引き締めた。
提供:デイリースポーツ