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スペシャルウィーク産駒は何故ブレイクしたか

  • 2008年12月19日(金) 17時00分
 今年最初の2歳GIレースとなった阪神JFを優勝したのは、スペシャルウィーク産駒のブエナビスタ(牝2、松田博)だった。

 牧場で見た時から「オークス候補」と思いこんでいたこともあり、2歳のマイル戦ではまだ適性の高い馬、もしくは完成度の高い馬に交わされるのではと思っていたが、全く物が違っていた。むしろこの勝利で来年の牝馬クラシック3冠が見えてきた気すらしてくる。

 現2歳のスペシャルウィーク産駒は、牡馬にも大物がいる。リーチザクラウン(牡2、橋口)は、新馬戦こそブエナビスタと揃って破れはしたものの、未勝利戦で桁違いの走りを見せると、続く千両賞でも快勝を果たした。こちらも来年の牡馬クラシックを沸かす存在となるのは間違いなさそうだ。

 POGの人気馬ではダノンファントム(牡2、池江泰)が新馬戦を、トゥリオンファーレ(牡2、音無)も未勝利戦を順当に勝ち上がっている。このように今年のスペシャルウィーク産駒にクラシック級の大物が多い理由。それはこの06年生まれの世代が、05年のオークスとフラワーCを優勝したシーザリオ、そしてこの年の京都新聞杯を制したインティライミの活躍を見て、良質の牝馬を配合された世代であることが関係している。

 生産界には時としてこうした周期が見られることがある。気の早い話だが、現2歳の活躍を見て配合される来年生まれや再来年生まれのスペシャルウィーク産駒にも、同様の活躍を期待してもいいだろう。

 現2歳馬たちを見て思ったことだが、スペシャルウィークだけでなく、キングカメハメハやネオユニヴァース、そしてアグネスタキオンと社台スタリオンステーション所属種牡馬たちの活躍が目立っていた。

 来年以降もこの傾向は続くことになるのだろうし、その中でも新種牡馬に絞った馬選び、そしてついにサンデーサイレンスからリーディングサイアーの座を奪ったアグネスタキオン産駒を必ず上位で指名しておくことが、POG勝者に近づく道であると断言する。

※次回(12/26更新)は、POG伝道師・須田鷹雄さんによる「須田さんのひとりごと」です。

筆者:村本浩平
 1972年北海道生まれ。大学在籍時代に「Number ノンフィクション新人賞」を受賞。現在はフリーライターとして活躍。特に馬産地ネタでは欠かせない存在。


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