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底力十分の中距離タイプ、トレノジャイアント

  • 2009年04月14日(火) 23時46分
【3歳】
アクリボス(牡 栗東・中竹和也 父キングカメハメハ、母アンノウンウォーターズ)
 半兄メイショウクオリア(父マンハッタンカフェ)は京都新聞杯(GII)の勝ち馬。母アンノウンウォーターズは名馬アラジ(BCジュヴェナイルなどG1を4勝)と血統構成の50%が共通する良血で、繁殖牝馬として今後も期待できる。父キングカメハメハはマイラータイプの産駒を多く出しており、本馬はMr.Prospector 3×3とスピードを強調した配合なので、マイル以下でスピードを活かすレースが合っているだろう。

クロスロード(せん 美浦・後藤由之 父クロフネ、母ハッピートレイルズ)
 半姉にシンコウラブリイ(93年マイルCS-GI)、ハッピーパス(03年京都牝馬S-GIII)、半兄にタイキマーシャル(97年エプソムC-GIII)がいる良血。父クロフネはスリープレスナイト(08年スプリンターズS-GI)やフサイチリシャール(05年朝日杯FS-GI)などを出し、09年は先週終了時点でリーディング第3位と好調。母が22歳時の産駒という点がネックだが、名牝との組み合わせで素直に結果を出すタイプなので期待できる。芝・ダート兼用のマイラー。

メジロカムバック(牡 美浦・大久保洋吉 父アグネスタキオン、母メジロヒラリー)
 母メジロヒラリーは不出走馬だが、父エルコンドルパサー、母メジロドーベル(オークスなどGIを5勝)という良血なので繁殖牝馬として期待できる。本馬の父はアグネスタキオン。Alcide≒パラデイシア5×6のほか、父の線の細さを補う重厚な血が母系に配置されており、配合構成は悪くない。6月生まれなので成長が遅かったようだが、時間が経つにつれてそうしたハンディは解消されるはず。秋に向けてまずは無事デビューを迎えたいところ。

【2歳】
トレノジャイアント(牡 美浦・伊藤正徳 父キングヘイロー、母メロディペリオット)
 半兄ワイルドコンコルド(父フサイチコンコルド)は3勝を挙げ、1000万クラスの最上位勢力として頑張っている。母メロディペリオットは不出走馬ながら、ライスシャワー(92年菊花賞-GI、93、95年天皇賞・春-GI)と同じ「リアルシャダイ×マルゼンスキー」という組み合わせなので注目したい。本馬の父キングヘイローはLa Troienne牝系の血を引く馬と相性がいい。したがって母系にマルゼンスキーが入る本馬の配合は悪くない。底力を感じさせる芝向きの中距離タイプ。

ネヴァマスタング(牡 美浦・伊藤正徳 父クロフネ、母フューチャローザ)
 母フューチャローザは未勝利馬だが、「サンデーサイレンス×リアルシャダイ×ノーザンテースト」という社台血統なのでポテンシャルは感じられる。「クロフネ×サンデー」はフサイチリシャール(05年朝日杯FS-GI)、ユキチャン(08年関東オークス-交流GII)などが出ている組み合わせ。母系はスタミナ豊富なので中距離で活躍しそう。どちらかといえば芝のほうがいい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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