スマートフォン版へ

素軽いスピードがあれば重賞でも、ホッコーブロウ

  • 2009年07月07日(火) 00時00分
オメガブルーライン(牝 美浦・鹿戸雄一 父スウェプトオーヴァーボード、母レイライン)
 母レイラインは未勝利馬だが、モノポール(04年富士S-GIII・2着、04年札幌記念-GII・4着)の全妹、エルカミーノ(03、06年新潟大賞典-GIII・3着)の半妹にあたる良血。「スウェプトオーヴァーボード×サンデーサイレンス」は、大物こそいないがコンスタントに走っており、2歳戦の芝コースでは連対率32.4%(34戦11連対)、単勝回収率160%と優秀。いかにもPOG向きのスピード馬で、とりあえず早い段階で1勝はできそう。

グランドチャペル(牡 栗東・池江泰郎 父シンボリクリスエス、母チャペルコンサート)
 母チャペルコンサートは、オークス(GI)2着、チューリップ賞(GIII)3着、マーメイドS(GIII)3着などの成績を残した活躍馬。母の半妹に秋華賞(GI)2着馬ムードインディゴがいる。「シンボリクリスエス×サンデーサイレンス」の組み合わせからはサクセスブロッケン(09年フェブラリーS-GI、08年ジャパンダートダービー-GI)が出ており、配合的にこれといった欠点は見当たらないので、一定以上の活躍は期待できそう。芝向きの中距離タイプ。

シルクフィーリング(牡 栗東・音無秀孝 父シンボリクリスエス、母ウェディングベリー)
 半兄コパノフウジン(父ヘネシー)は、クリスタルC(GIII)、オーシャンS(GIII)、京阪杯(GIII)、シルクロードS(GIII)でそれぞれ2着となったスプリンター。母ウェディングベリーはNijinskyとRed Godのニックスを持ち、「スキャン×Blushing Groom」というスピード配合なので、やや鈍重なところも見られる父シンボリクリスエスとの相性は良好だろう。芝・ダート兼用のマイラー。

ナリタシーズン(牡 栗東・小野幸治 父フレンチデピュティ、母スルーザシーズン)
 母スルーザシーズンは中日スポーツ賞4歳S(GIII)の6着馬。2代母ビクトリーマッハは年度代表馬テイエムオペラオーの半姉。母系にMr.ProspectorとNijinskyを併せ持つフレンチデピュティ産駒には、宝塚記念(GI)を勝ったエイシンデピュティのほか、モンヴェール、マッチレスバローなどがいる。芝連対率は32.0%、単勝回収率162%と優秀だ。母系に底力豊富なバンブーアトラスが入るのは好感が持てる。芝・ダート兼用のマイラー。

ホッコーブロウ(牡 栗東・飯田明弘 父サンライズペガサス、母ホッコーソレイユ)
 半兄ホッコータキオン(父アグネスタキオン)は、野路菊S(OP)をレコード勝ちし、デイリー杯2歳S(GII)2着、朝日杯フューチュリティS(GI)4着などの成績を残した活躍馬。本馬はその半弟。兄の父アグネスタキオンと本馬の父サンライズペガサスは同じサンデーの息子なので、両馬の血統は4分の3が共通している。父サンライズペガサスは毎日王冠(GII)、大阪杯(GII)などを制した中距離馬。今年の2歳世代が初年度産駒となる。ブライアンズタイム、バンブーアトラス、マルゼンスキーなどを含み、Graustark 5×4のクロスを持つ配合は力強い。底力に関しては申し分ないので、素軽いスピードがあれば重賞でもやれる。ダートで走ってもおもしろい。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング