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馬のデキがよければ重賞でも、サイモンドルチェ

  • 2009年07月21日(火) 00時06分
サイモンドルチェ(牝 美浦・田中清隆 父ジャングルポケット、母フェアリーワルツ)
 半兄にテーオーストーム(08年札幌2歳S-GIII・4着)、オーロマイスター(4勝)がいるように、母フェアリーワルツは繁殖牝馬として確かな能力を秘めている。Thong=Lt.Stevens 5×4という同血クロスに加え、トニービンとCrafty Prospectorのニックスがある配合はレベルが高い。芝向きの中距離馬で、馬のデキがよければ重賞でも期待できる。

サイレントメロディ(牡 美浦・国枝栄 父シンボリクリスエス、母サイレントハピネス)
 母サイレントハピネスは現役時代にローズS(GII)、サンスポ賞4歳牝馬特別(GII)を勝った活躍馬。繁殖牝馬としては、競馬場で走った5頭の産駒がいずれも2勝以上を挙げている。本馬の全兄サイレントフォースは、新馬戦でいい勝ち方をしたあとスランプに陥っていたが、先日2勝目を挙げた。配合的には悪くないので、兄姉と同じくコンスタントに走りそう。

サクラルーセント(牡 栗東・友道康夫 父グラスワンダー、母サクラエンプレス)
 「グラスワンダー×サンデーサイレンス」の組み合わせは、芝連対率21.4%で、スクリーンヒーロー、サクラメガワンダー、セイウンワンダーなどの活躍馬が出ている。母の父にサンデーを持たないグラスワンダー産駒は芝連対率13.2%。グラスワンダー産駒は、サンデーを持つ/持たないで歴然たる差が出てくる。本馬は母の父にサンデーを持つグラスワンダー産駒。母サクラエンプレスはサクラメガ(サクラメガワンダーの母)の全妹なので、サクラメガワンダーと同血(父が同じで母が全姉妹)の関係にある。期待できそう。

ステージプレゼンス(牡 栗東・角居勝彦 父アグネスタキオン、母ダンスーズデトワール)
 母ダンスーズデトワールはマルセルブサック賞(仏G1)の2着馬。「アグネスタキオン×Highest Honor」の組み合わせからはハシッテホシーノ(09年フローラS-GII・3着)が出ている。アグネスタキオンは基本的にヨーロッパのスタミナ血統、特にフランス系とは好相性を示しているので、配合的には好感が持てる。芝向きの中距離タイプで、瞬発力があり、道悪も上手い。

ラナンキュラス(牝 栗東・矢作芳人 父スペシャルウィーク、母ファレノプシス)
 母ファレノプシスは四冠馬ナリタブライアンとほとんど血統構成が同じという良血馬で、桜花賞(GI)、秋華賞(GI)、エリザベス女王杯(GI)を勝った。繁殖牝馬としてはファンタジーS(GIII)3着馬アディアフォーン(父ダンスインザダーク)を出している。本馬の父はスペシャルウィーク。2代母の父Storm Catとは相性がいいが、母の父ブライアンズタイムとは相性が悪い。どちらの影響が勝るのか注目したいところ。素軽いスピードがあればおもしろい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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