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走る可能性高いトゥルーゴールド

  • 2009年07月28日(火) 23時46分
トゥルーゴールド(牝 栗東・池江泰寿 父フレンチデピュティ、母キャッチザゴールド)
 母キャッチザゴールドは4勝馬。その全兄にステイゴールド(01年香港ヴァーズ-G1、01年ドバイシーマクラシック-G2など重賞4勝)、全妹にレクレドール(04年ローズS-GII、05年クイーンS-GIII)がいる。繁殖牝馬としてのポテンシャルに期待が持てる存在で、本馬はその初仔にあたるので楽しみが大きい。「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」の組み合わせからは、レジネッタ、サイレントプライド、アンブロワーズ、ライラプスなどの重賞勝ち馬が出ており成功している。走る可能性は高い。芝向きの中距離タイプ。

フィールドペガサス(牡 栗東・松永幹夫 父シンボリクリスエス、母シンコウエンジェル)
 全兄のダノンカモンは東京スポーツ杯2歳S(GIII)の4着馬。半兄ワイルドソルジャー(父ブロッコ)は名古屋グランプリ(交流GII)の勝ち馬。父シンボリクリスエスはやや鈍重な面があるので、母系にはスピードに秀でた血を持ってくるのが吉。Jester 5×4などアメリカのスピード血統を豊富に抱え、父が持つLa Troienne牝系のクロスを継続した本馬はなかなかの好配合馬。馬のデキさえよければ兄ダノンカモンを上回る活躍をしてもおかしくない。

マイネテレジア(牝 美浦・稲葉隆一 父ロージズインメイ、母マイネヌーヴェル)
 母マイネヌーヴェルはフラワーC(GIII)を勝ち、中山金杯(GIII)や福島牝馬S(GIII)で2着という成績がある。本馬はその初仔。父ロージズインメイは現役時代にドバイワールドC(G1)を勝ち、今年の2歳世代が初年度産駒となる。これまでにマイネアロマが阪神芝1800mの新馬戦を勝ち上がり、アブラハムダービーが新潟芝1600mの新馬戦で2着となった。思ったよりも芝適性がある。というより、母系の特徴を表に出しやすいタイプなのだろう。本馬は母が芝の重賞戦線で活躍した馬なので、芝適性に関しては問題ないと思われるが、母の父ブライアンズタイムは母系に入ると軽快さがイマイチなので、ダート向きに出る可能性も想定したい。スピードと瞬発力が備わっていれば重賞でも。

マイネルトレース(牡 栗東・佐々木晶三 父マーベラスサンデー、母タカオスター)
 母タカオスターはダート1勝馬。その半兄に地方競馬で大活躍したチェイスチェイスがいる。2代母マルゼンモンタの半兄アラナスモンタは、大井記念(ダ2500m)を勝ち、帝王賞、東京大賞典、川崎記念で2着となった強豪。母系にNijinskyを持つマーベラスサンデー産駒はニックスで、母の父ブライアンズタイムはブルーコンコルド、エスポワールシチーといった砂の猛者の母の父でもある。大物感あふれるダート中距離配合。

ヤマニンアストレア(牝 美浦・栗田博憲 父キングカメハメハ、母ヤマニンアリーナ)
 母ヤマニンアリーナは繁殖牝馬として素晴らしい実績を挙げている。本馬の半姉ヤマニンメルベイユ(父メジロマックイーン)は中山牝馬S(GIII)とクイーンS(GIII)の勝ち馬。半兄ヤマニンキングリー(父アグネスデジタル)は中日新聞杯(GIII)の勝ち馬。その母ティファニーラスはケンタッキーオークス(米G1)を勝って米3歳牝馬チャンピオンに選出された名牝で、その良血の威力をしっかり伝えている。本馬の父はキングカメハメハ。「キンカメ×サンデー」の組み合わせからは、ゴールデンチケット(09年兵庫チャンピオンシップ-交流GII)、ナサニエル(08年全日本2歳優駿-交流GI・2着)、エオリアンハープ(09年フローラSーGII・5着)などが出ている。意外にパワータイプの仔が出ているので、本馬もダートで活躍する可能性がある。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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