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秋競馬開幕で大物が続々スタンバイ!

  • 2009年09月11日(金) 11時00分
 秋競馬開幕が目前ということで栗東トレセンにも活気がみなぎってきました。その中でも最も話題を集めているのが、大物2頭の入厩予定が決まったこと。

 松田博厩舎のエースと目されるアドマイヤプリンス(牡、父アグネスタキオン、母プロモーション)は9月11日(金)に入厩予定。池江郎厩舎のトゥザグローリー(牡、父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリー)も17日(木)に入厩と、POゲーマーたちにとっても、いよいよ“始まった”という感じがするのではないでしょうか。

 前者は「一度崩れてどうなるかと思ったが、この前見たら以前見た時に戻っていた。牧場でそれほど乗り込んでいたわけではないから、こちらに来てからじっくりと鍛えていく」と松田博調教師。

 後者は「牧場でも順調に調教できていたので、この時期に連れてくることになった。大きさを感じさせない柔らかさとバランスのよさがある。これは走るよ」と池江郎調教師が絶賛。

 入厩時期や、両厩舎の傾向から考えても、この2頭がデビュー戦で顔を合わせる…なんてこともあるかもしれない。

 中竹調教師が「オーナーには高いお金を出してもらったのだし、自分としても勝負をかけたつもりの馬。これは走ってもらわないと」というのがアーリーデイズ(牡、父Leroidesanimaux、母Java Drums)。着地検疫が明けた8月下旬に栗東入り。すでにゲート試験もパスした。

 「ゲートは速いが、少しカリカリしたところもある。短いところの方がいいかな」と同調教師。それでも「歩きもキャンターのフットワークも惚れ惚れする」と調教を見たトレーナーが目尻を下げれば、またがった白倉助手も「まだ速いところはいってないが、乗り味や歩き方なんかは抜けているね」と能力の高さを感じ取っているよう。早ければ阪神開催でその姿が見られるかもしれない。

 そして、このアーリーと同じか、それ以上の評価を得ているのがバルデッツァ(牡、父Stormin Fever、母Casanova Junction)。「フットワークが大きいし、坂路でも余裕でいい時計が出ている。これは当たり。距離も持つと思うし、本格派と言えるのでは」と厩舎スタッフ一同が口を揃える。となれば、デビューももちろん距離のあるところ。阪神2週目の芝1800mが予定されている。

 前回も触れたエーシンウェズン(牡、父Trippi、母Xtra Emblem)も栗東入り後、順調に調教が積まれている。「見た目の割に化骨が若干遅れ気味というのと、筋肉もまだゆるゆる。だから、敢えて時計を出さないようにして下地からつくっているんだ」と野中調教師。それでもデビューが阪神3週目芝1600mと決まっているのだから、今週の追い切りあたりからピッチも上がりそうだ。

 「オーナーが寝言で『ウェズン』と言うらしいからな。プレッシャーがかかるわ」というのは冗談にしても、オーナー、厩舎ともに大きな期待を持っているのは間違いない。

 京都でのデビューが予定されているのはカザンリク(牡、父Kingmambo、母ビリーヴ)。「まだまだ」と調教の手綱を取る青木助手は“未完成”という雰囲気を口にしたが、松元調教師の期待は相当に高い。

 「今の段階でもファリダットより上だと思う。距離も持つんじゃないか。慌てて仕上げるようなつもりもないし、馬に合わせてじっくりやっていくよ」とのこと。今の段階でファリダット以上となると…末恐ろしい馬になりそうだ。

 友道厩舎も徐々に2歳馬たちの動きが活発になってきた。その中で上昇急といった存在がサクラルーセント(牡、父グラスワンダー、母サクラエンプレス)。「夏に一度入厩させたが、動きがよかったし、雰囲気があるんだよね。うまくいけば来年のクラシックに乗れるかもしれない」と友道調教師。サクラメガワンダーに次ぐ、「サクラ」冠の後継者となれるのでは。

 デビュー済みの馬たちで気になると言えば、20日に阪神で行われる野路菊S。リルダヴァルが中心となりそうだが、エイシンアポロンも強力なライバルとなりそう。「一度使ってガラッと変わった。この前の内容なら楽しみが持てる」と横井助手。絶好の馬場状態を味方につければ、ここで大物退治をやってのける可能性もあるのではないか。

筆者:吉田竜作
 「日本一のPOG記者」との異名を持つ大阪スポーツ記者。

※次回(9/18更新)は、須田鷹雄さんによる「須田さんのひとりごと」です。


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