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アイビスサマーダッシュ

  • 2002年08月19日(月) 12時26分
 昨年は54秒2(22.0−32.2秒)の記録にとどまったカルストンライトオが、今年は絶好の外枠を引いたこともあり、また直線1000mも2度目。今年は53秒7(21.8−31.9秒)で力強くまとめて日本レコード。

 条件戦でも54秒台の前半がマークされることもあり、昨年のメジロダーリングの日本レコード53秒9は決してそれほど速くはないと考えていたが、楽に記録は更新された。

 前半の2ハロン(400m)に、21秒台のダッシュが記録されたのも、新潟1000mでは初のケースであり、これまではやや押さえ気味のダッシュから後半スパートするのがパターンになりかけていたが、カルストンライトオのようなやや一本調子型のスプリンターは、こういう形で飛ばすとき、A級馬なら53秒前半も可能だろう。

 世界レコードは、アルゼンチンの直線1000mで記録された53秒07だという。

 カルストンライトオはまた、2ハロン目に9.8秒、4ハロン目に9.6秒(この1ハロンも日本レコード)。2回もハロン9秒台をマークしてみせた。これもすごい。

 2ハロン目からのラップは9.8−10.2−9.6秒となり、道中の途中3ハロンはなんと29秒9だった。途中の3ハロンとはいえ、600mで30秒を切ったのも日本ではじめてのことになる。隠れた日本記録だ。

 右にヨレることのあるカルストンライトオが、絶好の外枠から外ラチをカベにすることができたのに対し、ブレイクタイムは初の直線1000mで馬場の真ん中。となりにまったく馬のいない展開と、またプラス12キロで570キロにまで増えてしまった馬体もきつかった。

 初めての1000mで54秒0なら、この馬も53秒台中盤で走れる可能性がある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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