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高をくくらないこと

  • 2011年06月10日(金) 12時00分
 つい先日、雑誌である映画監督が、「高をくくらないこと。今はいろんな情報が流れていて、何かを始める前から、こんなものかなぁと高をくくってしまう傾向に…。でもそうでなく、自分が巡りあったものや、偶然のきっかけを大事にして、勇気を持って一歩踏み出した方がいい」と話されていました。

 これは、これから社会にでて働く若者たちに対するメッセージでもあったわけですが、最近の私にピッタリの言葉だなぁと思い、書き留めることに。競馬もいろんな情報が流れるでしょ。しかも直接、厩舎関係者の方々と会話ができる立場。そこに嘘はないのだけど、かといってそれが本当に真実なのか?と問われると、それは馬のみぞ知ることなのかも…。

 ましてや馬は感情を持った生き物。何が真実なのかは分からないのだけれども、間違った視点はそこに存在し、現在、競馬を伝える立場に立たせてもらっている1人として、「高をくくらないこと」という言葉を頭にいれながら過ごしていこうと思いました。

 話が抽象的かつ堅くなってしまいましたが、固定観念や情報に頼りすぎず、もっとシンプルかつ冷静な分析を持っていきたいと思った今週であります。

 さて話は変わり、先週の安田記念には現在JRAのナビゲーターをつとめる桐谷さん、吉高さん、佐藤健さんの3人が来場され、イベントが行われましたが、お三方目当てにはじめて競馬場にこられたという方も多く、どことなくコンサート会場のような華やかな雰囲気。

 ここ最近は特に自粛と経費削減の傾向にあって、イベントやパフォーマンスといわれるものが少なく、これに対しては賛否両論の声がありますが、私自身としては、久々のタレントさんをお招きしての今回において、改めて必要なことなのではないかなぁ〜と感じました。

 やはり競馬場という大きな空間の雰囲気を作るのは、来場される皆様1人1人の力。そのパワーを受けて、馬や騎手はさらに輝きを増すものなのだなぁ〜と。競馬場は人が集まってこそのものなのですね。

 さて今週で東京開催がラストとなります。私が特に注目して見たいと感じているのは、エプソムCに出走予定のアニメイトバイオ。前走は鼻出血明けということで、陣営や後藤騎手も慎重になる部分も多かった様子。それがスタートでの遅れにも繋がったように思えますが、しかしながらその判断こそが今後に繋がるものであったように感じます。今回、オトコ馬相手とはなりますが、個人的にはいいレースが期待できる一頭なのではないかなぁ〜と感じています。

 それでは皆さん、競馬場もしくは「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでした。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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