スマートフォン版へ

高田建吾持ち乗り助手「即答!10の質問」

  • 2011年06月20日(月) 12時00分
春のGIラストを飾る宝塚記念。前哨戦の金鯱賞で、出遅れから劇的勝利を収めたルーラーシップには、注目せずにいられません。この強さ本物か、高田建吾持ち乗り助手を直撃します。



高田建吾
1979年1月25日生まれ、大阪府出身。JRAの高田潤騎手は実弟。高校を卒業後、牧場勤務を経て、競馬学校厩務員過程に入学。その後、角居勝彦厩舎の持ち乗り調教助手となり現在に至る。過去の代表馬はカネヒキリ。





◆「即答!10の質問」
ファンの皆様の質問にお答え!

Q1.あの出遅れでまさかの快勝…ルーラーシップの金鯱賞は本当に衝撃的でした。個人的にサイレンススズカを思い出しました。「こんなに強かったか」と良い意味で驚かされましたが、陣営の方はどう感じましたか?

 正直、出遅れた時は「ああっ…」と思いましたが、そこからあの競馬が出来て、さらに最後で突放せるというのは…本当に、「馬が強い」の一言だと思います。僕らスタッフとしても、驚きの一戦でしたね。

Q2.ルーラーシップは、超良血馬でありながら、レースぶりを見ると「根性の馬」という印象です。厩舎ではどんな仔ですか?

 普段は大人しい、素直な馬です。でも、レースに行くとカーッっとなるんですよね。割とオンとオフがはっきりしている方だと思います。

Q3.ルーラーシップは5月生まれ。遅生まれだとやっぱり最初の頃は不利だと言いますが、逆にどの時期になると、そう差はなくなってくるものですか?

 う〜ん、これは難しいですね。正直、馬にもよると思いますよね。馬によっては不利にはならないタイプもいますし。ただ僕らとしては、「早生まれだから」「遅生まれだから」というのは、そんなに意識しないです。

Q4.ルーラーシップの妹グルヴェイグちゃんを応援しています。オークスは残念でしたが、今はどんな状況か教えてください。

 そうですね。オークスの疲れを癒すために、今は放牧に行っている状態です。しばらくゆっくりしてということになりそうです。

Q5.ヴィクトワールピサのドバイワールドC、本当に本当に本当に感動しました(くどくてすみません)。久々に競馬を見て涙しました。厩舎の皆様にとってはどんなレースでしたか?

 スタッフ一同もすごく衝撃を受けたレースでした。日本に残っていた僕らも、みんなで感動しましたね。

 レースの発走が、ちょうど朝の仕事が始まる時間だったんです。それでテレビを見ながら、夜中なのに大いに盛り上がりまして。すごくテンションが上がったのを覚えています。調教をしていても、スタッフみんなずっとテンションが上がっていました(笑)。

Q6.いつも大きなことをやってのける角居勝彦調教師のファンです。スタッフの方に質問ですが、近くで見ていて、先生のどんなところがすごいですか?

 自分を貫くところですかね。頑固と言うより、考え方に自信を持っていらっしゃるというか。表現するのが難しいんですけど、自分の意見、自分の考えをしっかり持っていらっしゃるところがすごいと思います。

Q7.馬を育てる上で、角居先生が一番厳しく言うことは何ですか?

 調教中の馬の雰囲気や形と言いますか、調教中の馬の動きについてかなり敏感に言われますね。

 歩くこと一つとっても、速歩、駈歩、キャンター、全部含めて、その一つ一つで「ここはこうした方がいい」「ここはこうした方がいい」ということをよく言われます。

 そういうところを見ていると、スタッフみんなは分かっているので、必死にそう持って行く努力はしているんですけどね。それでもやっぱり「まだちょっと出来ていない」ということも言われます。それだけ調教師の目指しているところが高いということですよね。

Q8.角居先生の思い切った戦略(ウオッカのダービー出走など)がものすごいと思います。そういうことは事前に相談があるのですか?

 主にオーナーと調教師で話をされますが、僕らから「こういうふうに挑戦してみるのはどうでしょうか」ということを言ったりもします。それを受けて、オーナーと調教師で最終的に決断するということになります。

 ウォッカのダービー出走にしてもそうですが、やっぱり発想がすごいと言いますか。普通ならオークスに行くところですもんね。それだけ自信があったんだと思いますが、そういうところも、自分の考えを貫き通すところですよね。

Q9.たくさん良い馬がそろっている角居厩舎。開業当初から素晴らしい成績を挙げていますが、今の角居厩舎の土台となっている馬と言ったら何ですか?

 初めて重賞を勝ったブルーイレヴンや、初めてGIを勝ったデルタブルースじゃないですかね。“重賞を勝った”“GIを勝った”ということが、スタッフにとっても大きい力になったと思います。結果が出たことで自信を持てたと思いますし、その自信が良い方向に出て、今これだけの結果を残せているんだと思います。

Q10.チーム内とか仲間うちで流行る言葉ってあると思いますが、角居厩舎で今流行っている言葉はありますか?

 これはあまりないですかね…(笑)。流行っている言葉じゃないですけど、流行っていることはあります。スタッフ内でものまねをすることです。一番上手いスタッフなんか、1人角居厩舎ができますから(笑)。上手いです!

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング