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菅原勲騎手「即答!10の質問」

  • 2011年10月03日(月) 12時00分
10月10日(祝月)は「岩手競馬を支援する日」。ということで、今年の南部杯は東京競馬場で行われます。そこで今回は、岩手競馬の雄・菅原勲騎手を直撃。トウケイニセイやメイセイオペラなどの名馬秘話から、まさかの重大発表も飛び出します。



◆菅原勲
1963年7月25日生まれ、岩手県出身。公営・岩手競馬所属の騎手。勝負服は胴青・白一文字。81年に騎手デビュー。91年に初めての岩手リーディングを獲得。以来、過去10回のリーディングに輝く。

代表的な騎乗馬はトウケイニセイやメイセイオペラ。トウケイニセイでは、93年94年の南部杯を連覇。メイセイオペラでは98年の南部杯をレコード勝ちし、翌年にはJRAのGIフェブラリーSを勝利。公営騎手で初めてJRAのGIを勝利するという快挙であった。

10年11月29日水沢11Rで、史上6人目の地方競馬通算4,000勝を達成。名実共に地方競馬を代表するジョッキーである。





◆「即答!10の質問」
ファンの皆様の質問にお答え!

Q1.岩手競馬の復興を陰ながら応援しております。現地に行ってみたいと思っているので、岩手騎手オススメのお店や名物が知りたいです。よろしくお願いします。

それはやっぱり冷麺じゃないかな、盛岡冷麺。あそこが美味しいよ、駅前の「盛楼閣」。そこは冷麺だけじゃなくて、焼き肉も美味しいと思うよ。

岩手の焼き肉は美味しいよね。何で美味しいのか? 何でかな(笑)? でも、本当は魚も美味しいんだよ。刺身類は何でも美味しいね。

Q2.息子が騎手になりたがっています。騎手になるきっかけや努力されたことなどを教えてください。

きっかけは、親も競馬社会だったので。それでそのまま「騎手になりたい」って、小さい頃から思っていたよね。

努力したこと…いやあ、あんまりないかなあ(苦笑)。まあ体重が重かったから、減量で苦労はしたね。今も若干しているんだけど、若い頃は結構ひどかったというか。体重管理が一番の努力だったね。

Q3.岩手出身なので、岩手競馬の騎手に登場してもらいたいです。中でも自分が応援しているのが菅原勲騎手です。まさに地方競馬を代表する方です。長く現役を続けてこられた一番の秘訣は何ですか?

んっ、何でしょう? やっぱり健康管理かな。体調はいつでも万全にしていないとだめだと思うのでね。体重をあんまり増やさないようにしたり、また寒くなると、風邪も引きやすくなるしね。

お酒は…止めてたんだよね。ここ5年かそれくらい飲んでいなかった。昔はかなり飲んでいたんだけど(笑)。

でも、お酒を止めてたことも、秘訣のひとつではあるね。40歳過ぎてくると体力的に、疲れが取れなかったり、体調を維持するのも難しくなってくるので。お酒を止めたら結構楽になったし、体重も軽くなったんだよ。皆さんも止めた方がいいですよ(笑)。

Q4.騎手以外でなりたかった職業はありますか?

いや、あんまり考えたことはなかったね。中学生、いや小学生の頃から「騎手になりたい」って憧れていたので。「そうなるためにはどうしたらいいかな」って考えていたのでね。

もしも騎手になっていなかったら? 何していたんだろうな? ちょっと想像ができないね。

Q5.騎手の方はいつも何時くらいに寝ていらっしゃるんですか? 夜遅くまで飲みに行きたい!! って思うことはありますか?

いや、ない。今はないです。前は「飲みに行きたい」じゃなくて、行っていましたから(笑)。朝から調教があるのにね。今は何時くらいだろう? 寝るのが22時とかそのくらい。起きるのは4時頃だね。

Q6.調整ルームでの過ごし方を教えてください。興味津津です!

調整ルームは、特に何もないかな。とにかく体を休めて。減量があるのでサウナに入って、あとはテレビを見るくらいかな。サウナは、雑誌を見ながら入ってるよ。何の雑誌かって? 漫画雑誌(笑)。

Q7.すごく悔しい負け方をしたら、その日はどうなりますか?

んー、どうかな? ちょっとは落ち込むけど、そんなにいつまでもは落ち込まないね。次にすぐレースがあったら? ちょっとがっかりしては乗るけど、あんまり引きずらない。

気持ちの切り替えは割と。忘れる方だね。忘れようとしています。やっぱり次から次とレースがあるので、そのひとつだけを悔やんではいられないです。その次のレースも責任があるのでね。

Q8.もし過去に戻れるなら、やり直したいレースはありますか?

やり直したい? んー、いや、あんまり考えないね。逆に、それはそれでもう認めて。その次にまたその馬に乗って、勝たせてあげればいいかなって思いますね。

だって、やり直しってないから(笑)。無理ですから。同じメンバーでやり直しても、同じ展開にならないし。それに、やり直してまた負けたら、もっとショックでしょ。

Q9.競馬で非常に未知な空間がゲートの中。現地にいても映像を見ていても、なかなか僕らには見えません。騎手の方はゲートの中で何をされ、何を考えているのですか?

やっぱり、乗った馬を落ち着かせて、上手く出してやろうということしか考えていないね。なるべく早く、出遅れないように出してあげるって考えています。

ゲートの中で駐立がおかしくなったらですか? だけど、どうなんだろう? 人が焦ると馬も分かって、イライラしたりするので。なるべく馬がしたいようにさせておいて、出る瞬間にちょっと立て直してくらいにはしていますね。

最初から直そうとしても、ゲートが開くタイミングでまた変になる可能性もあるので。逆にちょっと遊びたいような馬は遊ばせておいて、出る瞬間だけちょっと直してあげて。馬にもよるんだけどね。最初から直してやってもいいんだけど、ずっと落ち着かない馬は、結構そのままにしていた方が馬も楽なのかなって。

でも、ゲートは難しいね。ゲートは俺もあんまり上手くないからね(苦笑)。

Q10.レース中、馬同士が会話しているなって感じることはありますか?

馬同士? 馬同士の会話はないんじゃないの? ジョッキー同士は「危ない」とか、声を掛け合って乗ったりはしていますけど、馬同士がどうのこうのっていうのはあんまりないね。

むしろ、乗った人と馬が会話をしてレースをしているっていう感じじゃないかな。馬はなかなか心を開いてくれない? いや、そこは勝手にこっちの思いを伝えて。「あっ、応えてくれたな」とか、自分で勝手に感じているっていうことだよね(笑)。

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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