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クラレント、リディルで2日連続Vへ、「十分チャンスがある」

  • 2011年11月15日(火) 18時00分
2歳戦線ではクラレントが、マイル路線ではリディルがスタンバイし、秋後半はビッグチャンスが続く小牧騎手。また、クラレントが出走予定の東京スポーツ杯2歳Sは、2年前、ローズキングダムの能力の高さを確信したレースだそうです。そんな思い出のレースを振り返りながら、この秋の手応えに迫ります。

■東スポ杯を勝てば…目指すはダービーのみ!

──今回も、ユーザーからの質問をまず紹介させていただきたいのですが、『小牧騎手ご自身にとって、会心のレースを教えてください』とのことです。

小牧 そうだなぁ。けっこうね、ここ一番では、いいレースをしてると思うんですけどね(笑)。

──それはもちろんです。たくさん勝ってらっしゃいますから、これ!と絞るのは難しいかもしれませんね。

小牧 ん〜、GI2つは、やっぱり自分のなかでも会心やね。あとはローズキングダムの東京スポーツ杯2歳S(以下、東スポ杯)かな。まだ新馬しか使ってなかったから“いきなり重賞を勝てるんかな”と、半信半疑で挑んだレースでしたね。やっぱり新馬だけじゃわからないから。

──そうはいっても、東スポ杯は1番人気で。なにしろ、新馬戦で見せた脚が強烈でしたからね(33秒9)。今思えば、僅差の2着はヴィクトワールピサで、3着以下を5馬身突き放しました。

小牧 そうだったね。たしかに、新馬もかなり強かったんだけど、当時はいきなり重賞で勝ち負けできるような素材の馬に、あまり乗ったことがなかったから。だから1番人気とはいえ、ほんとに勝てるんかなぁって感じでね。でも、終わってみれば、新馬、オープンと2連勝してたトーセンファントムとの競り合いを制したわけだからね。

──これは! と思ったわけですね。

小牧 うん、そうやね。東スポ杯の勝ちっぷりがあったから、次の朝日杯はGIなのに、自信満々で乗りましたからね。中央のGIで、あそこまで自信を持って乗れる馬って、なかなかいないと思うんでね。

自信満々だった朝日杯


──東スポ杯の時点では、先日のデイリー杯2歳Sのクラレント同様に、能力を計りかねているところがあったということですか?

小牧 そうです。走るのはわかってたけどね。馬もこじんまりしたタイプやし。

──クラレントはすでに、デイリー杯2歳Sを勝って能力を証明したわけですが、東スポ杯次第では、ますます楽しみになりますね。

小牧 そうやね。道中ムキにならないから、距離が延びるのも大丈夫やろうし、東京コースもいいと思う。東スポ杯を勝ったらねぇ、もう目指すはダービーでしょう。今度は騎乗停止にならんようにせんとね(笑)。

──この秋は、楽しみなレースが続きますね。マイルCSでは、リディルとシルポートがライバルになる可能性も。

小牧 リディルに関してはスワンS次第やけど(1番人気に応えて快勝!)、マイルCSに出られるとなれば、リディルで頑張ろうかなと思ってます。

──マイルCSにはどんなイメージを持っていらっしゃいますか? これまでに、04年のマイネルソロモン(4着)、05年のキネティクス(9着)、06年のステキシンスケクン(14着)と、3度騎乗されてますよね。

小牧 正直、あんまりいいイメージはないなぁ(笑)。ただ、リディルは十分チャンスがある馬だと思ってます。スワンSでいいレースができれば、本番もいい競馬ができるはずだと思いますよ。


【そのほか質問コーナー】

──安藤勝己騎手は、小牧騎手にとってどういう存在ですか?

小牧 それはもう、大先輩ですよ。そういえば昔、まだ安藤さんが笠松に所属されていたころ、飲みに連れ回されたことがありますよ(笑)。たしか名古屋で、トーホウエンペラーが重賞を勝った日やね。そのあと、笠松まで連れて行かれて(笑)。僕がまだ20代のころかなぁ。でも、昔からいい方ですよ。

【次回の太論は…】
逃げ馬での活躍もさることながら、豪快な追い込みにも定評がある小牧騎手。その筆頭といえば、やはりレジネッタでの桜花賞制覇です。次回は、“中央・小牧太”の騎手人生を変えた、GI初制覇を回顧します。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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