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クリスタルCはスタミナ重視!?

  • 2003年03月10日(月) 19時34分
 クリスタルCは言うまでもなく1200mの重賞だが、きっちり1200m分のスタミナだけあればいいかというと、そういうものでもない。特に、馬券的見地から考える場合、1400mや1600mをこなせる馬を重視した方がいいだろう。

 ちなみに、過去10年のクリスタルC出走馬を、前走距離(芝もダートも含む)別に分けて成績を見ると、このようになる。

前走距離 勝率 連対率 単回収率 複回収率
1200m   6.7%  15.0%  37%  57%
1400m   4.5%  9.1%  414%  138%
1600m   8.9%  17.8%  81%  80%

 クリスタルCは荒れた年もあったので回収率を鵜呑みにしてようかどうかは微妙なところだが、少なくとも前走1200m組より前走1600m組の方が連対率が高い、というのは注目に値する事実だろう。

 もうひとつ、前走競馬場別成績でも興味深い結果が出ている。

前走場所 着度数   勝率  連対率
東京  1-3-3-21/28  3.6%  14.3%
中山  7-3-6-51/67  10.4%  14.9%
中京  0-0-0-2/2   0.0%  0.0%
京都  0-0-1-13/14  0.0%  0.0%
阪神  2-4-0-22/28  7.1%  21.4%
小倉  0-0-0-6/6   0.0%  0.0%
地方  0-0-0-3/3   0.0%  0.0%

 直線平坦コースからは連対馬が出ていない。単純にサンプル数が少ないせいもあるが、それでも延べ25走して0だから、傾向と考えることに問題はないだろう。たとえばヒューマなどは、私個人の贔屓馬ではあるが前走が京都の1200mだけに、この傾向では買いづらいということになる。

 「電撃の6ハロン」などと言われるが、連対するためには多少スタミナの余裕が必要となる。そのことを意識して予想に臨んだ方がいいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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