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アイルランド滞在で気づかされたこと

  • 2012年07月27日(金) 12時00分
 このコラムが掲載される日、ちょうど私は日本に到着している頃かな…。

 約10日間、今月の17日からアイルランドに来ています。

 以前から、こちらの競馬と厩舎を見てみたいという思いと、もうそろそろ英語での会話も身につけておきたいという考えから、数日しかないなりにも、結構いろんなことを詰め込んで、日々を過ごしています。

 ちなみに、今は19日の深夜。

 今回、主に拠点をおき生活をしているのが、ダブリンから車で約1時間半のところにあるキルケニーという街。

 中世の町並みで今のシーズンは観光客も多いようです。今朝はそこから車で40分ぐらいの所にあるカラ競馬場に行ってきました。

 そこで、こちらに18年住み厩舎を開業されている児玉調教師とお逢いし、調教コースや厩舎、放牧地を案内して頂きました。

 これまで映像で目にしてきたラチもなにもない自然をそのまま活かした調教コースの風景。

 あのシーザスターズが日々調教に選んでいた場所は、なんと羊の放牧地の中にあるウッドチップコース。

 よってシーザスターズを調教していた頃、調教師の朝1番の日課は、まず羊の群れを追い払うことから始まっていたのだとか…。

 日本の競馬関係者の中において、こちらで学び、トレーナーになった代表的な方と言えば藤澤和雄調教師ですが、以前、私はこんなことを耳にした記憶があります。

 それは、藤澤先生がこちらにきて1番の学びとなったことは、「何をそんなに自分は焦っているのだ」ということに気づかされることだと。

 その意としていることは、たくさんあると思うのですが、例えば調教に関して言えば、こちらはハロン棒もないゆえ、時計は全て人間の感覚。

 よって調教の指示も、時計的な数値ではなく、個々の馬のその時点における能力を基準としての判断がなさており、逆を言えばそれぞれの馬の能力を把握しておかなければ成立せず、あくまでも馬を中心として物事が決められているように感じました。

 また週末にはイギリスへ行きキングジョージを見た後、アイルランドへ戻りアイルランドオークスも観戦。その後、クールモアやこちらの競馬学校、そしてアイルランドのトップトレーナーの厩舎へお邪魔し、朝の見学と厩舎を見学させてもらえる予定に…。

 本当に贅沢な時を過ごさせてもらっており、その中で今まで考えもつかなかったことなど、いろんな意味で気づかされることばかり。

 日本に帰ってから自分自身のやるべきこと、やらなければならないことがたくさん見つかりました。

 それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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