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池添謙一騎手/スプリンターズS Part1 『葵Sの時点で“この馬はイケる!”』

  • 2012年09月27日(木) 12時00分
3冠ジョッキー・池添謙一にとって、今年前半は試練の時であった。阪神大賞典での逸走、天皇賞(春)での惨敗、そして宝塚記念での復活V。が、その優勝の余韻にひたる間もなく、今度は突然の交代劇が待っていた。「正直、やる気がなくなりましたね…」と振り返る池添だが、数々の大舞台を制してきた精神力は、立ち止まることを許さなかった。そしてもうひとつ、彼の支えとなったのは、ほかでもないカレンチャンの存在。春秋スプリントGI3連覇という前人未到の地へ──そこにあるのは揺るぎない自信のみ。池添謙一に迷いはない。(取材:不破由妃子)
 春秋スプリントGI3連覇──96年の高松宮記念(当時は高松宮杯)創設以来、いまだこの記録を成し遂げた馬はいない。過去、この記録に挑んだ馬で真っ先に思い浮かぶのが、2002年のビリーヴだ。前走セントウルS2着から、絶対女王として1番人気で臨んだスプリンターズS。好スタートから好位をキープ、直線も馬場の真ん中からいち早く抜け出し、3連覇なったかと思われた瞬間ーー

僕がやっつけたんですね(笑)

僕がやっつけたんですね(笑)

「僕がやっつけたんですね(笑)」

 わずかハナ差、女王より先にゴールを駆け抜けた馬こそ、池添謙一騎乗のデュランダル。絶対女王の3連覇を許さなかった男が10年という時を経て、この秋、同じ偉業に挑む。

 前走セントウルSは、勝ったエピセアロームからコンマ1秒差の4着。高松宮記念以来、5か月半ぶりの実戦で、馬体重はデビュー以来最高となる504キロ。前走から実に22キロ増という、少々目を疑いたくなるような数字であった。

「ずっと北海道にいたので調教には乗っていませんでしたけど、これまでの休み明けより仕上がりはいいと聞いていました。実際

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GIの注目馬にスポットを当て、主戦騎手や管理調教師を独占取材するnetkeibaのスペシャルインタビュー。GIに向けた意気込みや中間の調整過程、レース後に直撃し、戦いの舞台裏にあった知られざる真実を語っていただきます。

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