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桜花賞を参考に皐月賞を検討

  • 2003年04月14日(月) 18時06分
 桜花賞は馬単万馬券決着となった。しかし、トライアルの中は最も参考になると言わているチューリップ賞の2・4着馬による決着であり、しかも勝ったスティルインラブは前走の1番人気・今回の2番人気。買いづらいシーイズトウショウの方も、当該コースで複勝回収率121%(もちろん桜花賞以前の数値)というサクラバクシンオー産駒だから、単にオッズがつきすぎただけという気もする。今回はアドマイヤグルーヴ、マイネヌーヴェルと「別路線組」が人気上位に食い込んだので、オッズ的に紛れたのかもしれない。

 この桜花賞的中に近づくためには「チューリップ賞組重視」「Fレビュー組軽視」という、ある意味ベタな戦略が近道だったわけで、皐月賞も前走レース・ローテーションに注目したい。

 桜花賞におけるFレビュー的存在になるのがスプリングSだ。過去10年で50頭の出走馬が居ながら、連対は3頭のみ。複勝回収率は36%しかない。さらに勝ち馬はナリタブライアンのみなので、単勝回収率は3%ということになる。

 さすがにこの組から◎は取れない。ネオユニヴァースはこの時期居そうで少ない重賞連勝馬なので○としているが、△としたサクラプレジデントともども、オッズ次第では評価を下げることも考えたい。

 桜花賞におけるチューリップ賞的存在といえば、やはり弥生賞である。該当全馬を買うまでには至らないが、勝ち馬と「人気で負けた馬」はマークしておく必要がある。エイシンチャンプとザッツザプレンティ、さらにはコスモインペリアルあたりにまで買っておきたい。

 …しかし、◎は別なレースから取る。若葉S組だ。皐月賞における若葉S組は桜花賞におけるアネモネS組と似たところがあって、来ない年は全然来ないが、来るとなると穴を呼ぶ。前走着順と本番の結果が全くリンクしない点、東西間の移動があっても傾向が持続している点なども共通だ。

 若葉Sにおける人気最上位牡馬といえばラントゥザフリーズ(1番人気はアドマイヤグルーヴ)。皐月賞で穴を呼ぶブライアンズタイム産駒でもあり、条件は揃った。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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