馬ごみを怖がることもなく、鞍上の指示をしっかり受けとめて脚を溜め、ゴーサインが出たら弾ける――という、実に大人びた競馬をするフミノイマージンは、どんな性格の馬なのだろうか。
普段は噛みついてきます
「普段は噛みついてくるので、ぼくはさわれないです。馬房にいるとき、飛びかかってきますから(笑)。気が強いんでしょうね。持ち乗りの中井さんはスッとつかまえることができるんですけど、ぼくはニンジンをあげようとしても噛まれます」
走る牝馬は、ものすごくおとなしいか、このように激しい性格かの両極端なのかもしれない。
「本田先生が、カワカミプリンセスもこんな感じだったと言っていました。似てるな、と。あの激しいところが、競馬ですごくいい方向に出ていると思います」
そう話す太宰は、この馬の血統にも、実はただならぬ「縁」がある