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先週の競馬を終えて、そして

  • 2013年01月25日(金) 12時00分
 先週のAJCCは、ファンのみなさんにとって100%納得しきれない形での結果となってしまった感じがレース後の中山競馬場の雰囲気から感じ取れるものでした。

 勝ち馬ダノンバラードが直線で内にモタレ、ゲシュタルトとトランスワープの進路をカットする内容。しかし裁決委員としては、「仮に最後の直線でダノンバラードが内にささらず、トランスワープの進路を邪魔しなかったとしても着順が入れ替わることはなかっただろう」という判断のもと、審議のランプもつけない状況となり、その後の不服申し立てがあって、始めて審議ランプが点灯する形に。

 私も含め、以前のルールに慣れていることもあるのかもしれませんが、まず審議ランプがつかなかったことに1つ目の疑問が浮かび、そして不服申し立てがあったから付いた審議ランプと7分を要した確定までの経緯に2つ目の疑問が…。

 周囲からは、「これならやったもん勝ちになっちゃう」とか、「タラレバを言われても…」と言う声も聞こえ、確定のアナウンスの際は場内からブーイングの声も。

 これまでも度々議論されてきた審議の問題。もちろん私たちも新しいルールに慣れなければならないのですが、なによりも今回のことで私が一番感じたのは、今後、直線で今回のようなケースが起きれば、明らかに異議申し立てが行なわれることは想像が付き、そのたびに馬券を購入しているファンが待たされる形となってしまうということでした。

 もちろん降着・セーフという審議は非常に難しい判断なので、そのあたりについてはプロである裁決委員の判断に委ねるしかありませんが、まずはファンが納得できる決定と、そして今回のように馬券を購入しているファンが置き去りになってしまうようなことがないことが重要なのではないでしょうか…。

 みなさんは、どうお感じになられましたか?

 さて話は変わり、中京競馬場で行われた東海Sですが、骨折後、なんとなく心も体も後ろ向きになっていたグレープブランデーが完全復活を感じさせる素晴しい勝利を成し遂げました。

 ジャパンCダートでそのケハイを見せ、中間の様子からも変化を感じ取っていた陣営。それだけに、今回は今後に関わる重要な一戦だったことでしょう。この走りによりフェブラリーS、非常に楽しみが広がってきました。

 さぁそして今週末行われる重賞レースの中で、注目はシルクロードSに出走するダッシャーゴーゴー。以前よりも体全身を使って走る坂路での最終追いきりが素晴しく思えました。

 担当する山下さんも、「ちょっと今までとは違う」とかなり楽しみにされており、「59キロも関係なかったね」と思えるような走りを見せてくれそうな気がします。

 それではみなさん、当日は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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