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神業の拳、そしてG1

  • 2013年02月15日(金) 12時00分
 いや〜先週の共同通信杯、横山典弘騎手の華麗すぎる手綱捌きには感動しまくちゃいましたぁ。まさかメイケイペガスターが好位でレースを進められるとは…。しかも見事に折り合って。

 先々週のトライアンフマーチもそうでしたが、その前に騎乗していた岩田騎手までもが、「やっぱりノリさん天才だわぁ〜」と、見事なまでの折り合いをつける横山騎手のテクニックに感服。同業者も認めてしまう巧みな騎乗技術、いや〜ほんとステキすぎましたぁ。そして何よりもこの中間、折り合い面の課題を克服したいとの思いで様々な調教を行ってきた陣営にとっては、それがしっかりと繋がったことに、格別な喜びと今後への自信も含めて大きな糧となったことでしょう。本当に素晴しい勝利、私自身もジ〜ンときてしまいました。

 さぁいよいよ今週は、今年初のG1となるフェブラリーSです。注目点の1つは、初ダートとなるカレンブラックヒルのダート適性でしょう。デビュー以来コンビを組んできた秋山騎手は、とにかく自信アリ気。その根拠として挙げられるのは、大きく分けて3つなのではないかと思います。まずは、

(1)スピード
芝からダートに変わって心配な点といえば、砂を被ることによっての馬の戸惑い。多くの馬が次から次へと飛んでくる砂に頭が高くなり、フォームそのものが乱れるケースがあります。しかしフェブラリーの舞台が芝スタート。しかもスピードのある馬ですので、砂を被らずにレースが行なえそう。

(2)特徴
もともと芝のレースにおいても、最後までスピードで押しきる形の競馬をします。逆を言えば、ためて瞬発力をいかすタイプではないことからダート替わりはあいそう。

(3)状態面
秋山騎手がこれまでのレースで最も状態の良かったと語るのが、前走の天皇賞。そして今回は天皇賞とまではいないものの、その前の毎日王冠よりは上と断言。と言うのも、若い頃はかん性が強く休み明けの時点から馬を仕上げることができなかったのですが、年齢と共に精神面が成長。それに伴い陣営も調教で負荷を与え攻めることができ、仕上がりの差がでている様子。

 上記3点から考えても、「きっと他馬を寄せ付けないと思う」と話す秋山騎手の言葉通り、逃げ切り勝ちもありえると私も思っています。そして相手には、冬毛こそでているものの以前よりもたくましさを感じるシルクフォーチュンが特に気になります。

 それでは皆さん、ステキな週末をお過ごし下さい。ホソジュンでした。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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