1800m戦の予想をする時に「今回距離延長」「今回距離短縮」の両パターンを比較すると、距離短縮の方が勝率・連対率・単複回収率などの指標で勝ることが多い。
東京芝1800mももともとそういう傾向があるし、新コースになって以降の18レースを分析しても、距離短縮馬が優位という傾向が出ている。
しかし、ことエプソムCに関しては反対の傾向が出ている。
ハンデ戦であった95年までは圧倒的に距離短縮馬が強く、93〜95年は6頭の連対馬全てが前走2000m以上を使われていた馬であった(全体に占める前走2000m以上馬の割合が高かったせいもあるが)。
しかし、別定戦となった96年にはマーベラスサンデーが「前走も1800m」で勝利し、97年以降の6年間では距離延長の馬が連対馬12頭中7頭(前走ダートを含む)と過半数を占めるようになった。
コースそのものの傾向とレースの傾向、どちらを取るべきか悩んだが、悩んだ結果、レースの傾向+種牡馬面でのアドバンテージを考慮して距離延長組のトレジャー(父ブライアンズタイム)を中心に考えることとした。
ブライアンズタイム産駒はもともと東京芝1800mが不得意ではなかったものの、人気馬でしか1着を取れず、1番人気の単複回収率が100%を超える一方で、総合は単28%・複88%という極端な成績になっていた。
ところが新コースになった後、ダービー前日の最終レースでユノブラウニーが単勝万馬券を出し、いままでの傾向とは正反対の優勝例を樹立。その他も含めると全7走のうち、13番人気1着・5番人気2着・10番人気2着・2番人気3着・4番人気3着と5頭が馬券に絡み、好調ぶりを見せつけている。
トニービン産駒やサンデーサイレンス産駒も好成績をあげているのだが、「新コースになって特によし」という点で、ブライアンズタイム産駒・トレジャーを重視したい。