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ドバイ、そして桜花賞

  • 2013年04月05日(金) 12時00分
 日本馬4頭が参戦をしたドバイワールドカップデー。当日私は、新宿の映画館バルト9でファンの方々と朝方3時まで観戦。もうすっかり定着してきたこのパブリックビューイングですが、前回の凱旋門賞といい、そして今回といい、毎回この空間に立つ度に、純粋に日本馬を応援するファンの皆さんの心に胸がジ〜ンと締め付けられる思いととなります。

 さて注目を集めたジェンティルドンナですが、レースを終えての率直な感想は、能力負けというよりも経験値の差がでたように感じました。明け4歳の女の仔にとって、初の異国の地、初のナイター、初となる独特な雰囲気に、少し呑まれてしまっていたように思えます。現にパドックでは速歩になってしまい、あたりをキョロキョロと見る姿が…。
もともとこの血統は、気性の激しさを持ったところがあり、ジェンティルドンナを担当される日迫さんも、「決して大人しい馬ではない」と、常にジェンティルドンナの精神面に気を配り、育てていたように思えます。

 それでもいつもの日本ならばスタート後にスッと折り合うところを見せていましたが、今回は岩田騎手もなだめることにいっぱいだった様子ですし、スタート後から1コーナーにかけての先行争いが中々決まらなかったこともジェンティルにとっては厳しい流れになってしまったように感じます。期待度が高かっただけに非常に残念な結果とはなってしまいましたが、3コーナー手前まで力みながらも2着を確保したあたりにこの馬のポテンシャルの高さを改めて感じるものでしたし、どちらに向かうかは現時点では分かりませんが、この経験が馬にとっての精神的な成長へと繋がることを祈るばかりです。

 しかしながら1年前のオルフェーヴルもそうでしたが、走る馬というのは紙一重なところがあり、そこが1番難しいところなのでしょう。しかも1度調子を崩してしまうと、中々戻りきらないところもあるように思えますが、今回の大阪杯当日の様子には、ようやく元気な頃のオルフェーヴルらしさが戻ってきたように思え、内容も含めその雰囲気に今年の走りが非常に楽しみとなってきましたぁ。

 さぁそして今週は桜花賞となります。今年はまさに大混戦。どの馬にもチャンスがある1戦ゆえ個々のジョッキーたちの期待度は高く、面白みのある1戦が予想されそう。
正直、まだ現時点でも本命に迷い中です。

 それでは皆さん、当日は可能ならば阪神競馬場でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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