朝日杯FSでのロゴタイプの手綱は、ベゴニア賞に引き続きミルコ・デムーロが取ることになっていた。
田中は、過去にアメリカ、イギリス、フランス、オーストラリアで騎乗経験がある。
「ハングリーな騎手が少なくなった」
「向こうの騎手は、少しの隙間でも脚があればスッと入っていきます。脚がなければ、無理せずに内側を走らせて、ロスのないコーナーリングでレースをしますしね。僕らがデビューした頃は、内を開けてはダメだとか、内から追い抜かれて負けたら騎手の恥というそのような風潮がありました。ゲートで立ち上がる馬をそうさせずにスタートさせるとか、かなり癖のある馬を矯正していましたからね。でも最近は、ハングリー精神を持った騎手が以前より少ないような気がします」
田中も騎手時代には、平地と障害の両方に乗り