雄大な馬体から繰り出される非凡なスピードを武器に、シンザン記念、ニュージーランドTと2連勝。3歳マイル王の座に王手をかけたといえるのが、西園厩舎が誇る快速馬・エーシントップだ。年明け2連勝につながるまでのトップとの軌跡、そして大一番に向けての手応えを、指揮官・西園正都が熱く語った。(取材・文:不破由妃子)
2歳女王決定戦が、その名称を変えたのが2001年。阪神ジュベナイルFとなった記念すべきその年に、開業4年目の西園はGIトレーナーの仲間入りを果たした(タムロチェリー)。その後はご存じの通り、2010年(エーシンフォワード)、2012年(サダムパテック)のマイルCSを制覇。現在も、サダムパテック、シルポート、コスモセンサーといった、マイルの重賞級が顔をそろえるが、なんといってもその路線の代表格といえば、世代屈指のスピードを誇る3歳馬、エーシントップだろう。
指揮官・西園正都調教師
前走ニュージーランドTでは、好スタートから3番手。前半に少々行きたがるシーンはあったものの、すぐに折り合いがつき、直線では早めに先頭へ。3頭横一線の追い比べからゴール前でグイッと抜け出し、前走シンザン記念から2連勝となる重賞3勝目を挙げた。ここまで、そのあまりあるスピードから、ハナに行く競馬が多かったが、ここで控える競馬に徹したのは、やはり本番を見据えての指示だったのだろうか。
「いえ、ジョッキーには、位置取りも含めてすべて任せると伝えました。ただ、朝日杯の