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セントライト記念、ローズSなど追い切り診断

  • 2013年09月12日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆月曜中山11R・セントライト記念(GII)
・アドマイヤスピカ
 これまで7戦の競走成績を振り返って、掲示板を外したのは、東京競馬場での2戦のみ。中山競馬場で行われた若竹賞は2着しているので、遠征に弱いというよりも、左回りが割り引きのタイプかも知れない。そういった意味で、舞台設定には問題はないが、今回は休み明け。デビューからコンスタントに使われ続けていただけに、初めてとなる休養明けがどう影響するか。調教本数は決して多くなく、むしろ少ないくらい。最終追い切りはCWでラカとの併せ馬だったが、手応えは相手の方が優勢に見えるような形で同入。時計も6F87.5秒と速くないだけに、あまり過大評価はできない。

・バンデ
 前走は特殊な馬場だった函館芝を逃げ切り勝ち。自分のペースでレースを運べば、結果が出る。そんな長所を最大限に発揮できた内容だった。栗東へ帰厩してからも順調に追い切りを重ねており、最終追い切りが坂路でダイワユニティーとの併せ馬。こちらが先行する形だったが、ラスト2F標識を過ぎて、相手が迫ってくると、あっさりと交わされて遅れ。青葉賞時には同じ相手を追走して同入していたので、この動きはあまり高く評価できない。時計は4F53.9秒なので、状態としては、大きな上積みはなく、変わりないといったところ。

◆日曜阪神11R・ローズS(GII)
・デニムアンドルビー
 春は連戦が続き、オークスはなんとか良い状態を保つことができたという感じ。それでも3着するあたりが、能力の高さだろうが、その疲れも癒え、栗東に帰厩してからは馬体の良さが目立っている。体が重いということはないのだろうが、1週前追い切りのCWでは、フルーキーに見劣り、最終追い切りはエックスマークに並びかけるのがやっとという動き。豪快な動きが好走時の追い切りだけに、物足りなさは感じる。トライアルとしては、ちょうどよい仕上げにも思えるが、実戦では、差し遅れるといったことがあるかも知れない。

・メイショウマンボ
 オークス時は1週前にCW、最終追い切りに坂路という調教馬場の選択だったが、今回は2週続けてCWでの追い切り。このあたりは久々を考慮されてのことかも知れないが、その動きはとにかく目立っている。もともと速い時計の出るタイプではあるが、1週前の6F79.2秒は速い。これがあったにも関わらず、最終追い切りでは目一杯に追われて、併せ馬でも大差先着。これだけやれれば、休み明けでも大丈夫と言いたいところだが、最終追い切りを一杯に追って、レースに使うのは今回が初めて。もともと行きたがるところのある馬だけに、そのあたりが実戦でどのように影響するか、心配な面もある。

・ローブティサージュ
 デビュー勝ちした当初から、須貝尚介調教師が気性面を心配していたが、桜花賞時には大きく体を減らしたように、なかなか安定した状態ではなかったように思う。ところが、夏を越して、馬体が成長。精神的にも大人になり、普段の調教から落ち着いた様子が目立つ。それが、走りに表れたのが、最終追い切りの動き。併せたオツウも攻め駆けするタイプだが、ラスト1F標識を過ぎたところでは、完全に煽っていた。持ったままで、1F12.2秒。この数字は1Fの自己ベストだが、これだけ動けたのは、トモの運びが力強くなったから。スローペースになりやすいレースだが、馬込みを割ってこれる根性があるだけに、ここは大きな期待をかけてみたい。

【美浦トラックマン情報】
◆月曜中山11R・セントライト記念(GII)
・ダービーフィズ
 11日の最終追い切りは、今までの坂路調教から南Pコースに変更して意欲的な3頭併入。外に先行する古馬メイショウツチヤマ。これをダービーフィズが1秒3追走。さらに内から古馬サンマルデュークが4馬身追走。結局直線では、真ん中に入る形となったが、ラスト1F田中勝Jのゴーサインとともに、楽々と抜け出し、内に1馬身、外は3馬身の差をつけてゴールイン。5F64秒7〜3F37秒1〜1F12秒の時計も優秀で、太め感なく仕上がってきた。1月の若竹賞以降7、12、6、4着だが、道中不利、出遅れ、脚を余す形でのレース続き。決して力負けしているわけではない。中山外回り2200で流れに乗った競馬ができれば勝ち切る力は十分にあるはず。決定力比べの展開から上がり33秒台の末脚で直一気を期待したい。

◆日曜阪神10R・オークランドRCT(1600万下)
・ギャザーロージズ
 前走は格上挑戦のBSN賞。ズブいうえオープンのペースで追走に手間取ったが、52キロの軽いハンデもあって、直線いい伸び脚を見せて0.4秒差の3着。この中間も無理をさせることなくジックリ調整され、1週前の追い切りでは7F77秒4〜上がり35秒1と破格の時計をマーク。さすがに直線の追い切りは未勝利馬を6Fから1秒4追走して84秒4〜上がり40秒0とセーブしたが、ゴール前は押さえるのに苦労するほどの手ごたえで気迫満点の走りを披露。今度は自己条件で豪腕の岩田騎手。後方からまとめて差し切る。

◆日曜中山9R・白井特別(1000万下)
・エレガンテココ
 1週目のマイル戦にも特別登録をしていたが、「すんなりと先手がとりたい」ということで2週目のここへ。とにかく持久力に優れたタイプで理想は思い切った大逃げの形。芝コンディションが絶好で、先行型が圧倒的に有利な中山1800メートルなら迷わずにガンガン飛ばす一手だろう。決して派手さはなく、マークされにくいタイプだけに、今回はこの馬の展開(流れ)に持ち込める可能性が大(深追いした組が逆に苦しくなる)。たっぷりと間隔をとって、北馬場と坂路併用で乗り込んでおり、体調も申し分なしといっていい。大敗後だけに今回は馬券的な妙味も十分なはず。一発大駆けに期待したい。

◆土曜中山10R・松戸特別(1000万下)
・オメガスカイツリー
 1年以上の休養明けになった前走は、さすがに余裕残しの馬体。レース感も戻っていない印象で、後方のまま、いいとこなしというレース振り。能力の半分も出せなかった一戦と思える。続けて使えない弱みはあるが、稽古駆けのクルトメッシュと併せた今週の動きは、明らかに復調を思わすもの。このクラスは勝った実績があるし、上でも通用しそうな馬っぷりの持ち主。今回は狙い目十分。

・サンマルデューク
 レコード勝ちした前々走の後は短期放牧、ただ牧場で爪を傷めたこともあり、前走はやや追い不足の調整だった。美浦に帰厩してからは順調な乗り込みを消化、今週はポリトラックで64秒0-36秒9。4馬身先行させたダービーフィズに1馬身遅れの形になったが、手綱を押さえたままの遅れで全く心配なし。むしろ稽古駆けするタイプではない馬が、最後まで余力十分の走りと、時計・内容ともに満点の内容だった。スタミナ型で、距離問わず確実に末脚を伸ばせる馬。やはり長距離でこそ持ち味がフルに活きる。状態の変わり身も大きく、アッサリ巻き返してくる。

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