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勢司和浩調教師/菊花賞Part3『菊花賞で結果を出すための調教』

  • 2013年10月17日(木) 12時00分
◆菊花賞に向けて調教を変えた
 ホースマンシップの教え(馬の気持ちをくむ教え方)により、ユールシンキングが人とのコミュニケーションがはかれるよう、厩舎では努力をしてきた。しかし若さゆえ、前述したようにパドックでうるさくなるなど、エネルギーが勝ってしまう場合も多々あるようだ。だが、勢司はこうも考えている。

「相反することを言うようですけど、僕はあの子のエネルギーも大事にしていきたいと思っているんですよ。例えば成功している社長は、年を重ねてもエネルギッシュですよね。ですから、この子が古馬になって力を発揮するためには、エネルギーがあるかどうかがポイントだと思っているんです」

 実は前走後から、菊花賞に向けてユールシンギングの持つエネルギーを大切にしつつ、人間の方を向かせるという調教が行われていた。

「今回は北村騎手の方に向くように、さらに人間とのコンタクトを強くするような調教をやっています。あの子は馬への依存性が強いので、馬に影響を受けるのではなく、乗り手の影響を強く受けるようにするという調教です。そうしないと3000mの距離では、集中力が切れてしまう可能性もありますから。長距離では、人が介在しないとなかなか勝てないと思いますね」

乗り手の影響を強く受けるようにするという調教

乗り手の影響を強く受けるようにするという調教


◆船橋の厩務員から世界へ飛び出し…
 かつて勢司は、

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GIの注目馬にスポットを当て、主戦騎手や管理調教師を独占取材するnetkeibaのスペシャルインタビュー。GIに向けた意気込みや中間の調整過程、レース後に直撃し、戦いの舞台裏にあった知られざる真実を語っていただきます。

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