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菊花賞、富士Sなど追い切り診断

  • 2013年10月17日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜京都11R・菊花賞(GI)
・エピファネイア
 前走後は、坂路での普通キャンターが時計になることが多く、10月初旬は毎日のように時計になっていた。それ以降は、坂路に入れない日もつくり、前向きな気持ちを調整することに工夫が重ねられた。その結果、1週前追い切りも折り合いを欠くようなところはなく、スムーズな走りが見られた。最終追い切りはCコースのウッドチップの状態が悪いこともあり、Dコース芝馬場での追い切り。単走だったが、スピードに乗り、5F62.5〜4F48.5〜3F35.6〜1F11.2秒と速い時計をマーク。今週も折り合いを欠くシーンはなかったが、問題はレースで他馬がいる状況で、どれだけ我慢して走ることができるかだろう。

・サトノノブレス
 前走神戸新聞杯後も順調に調整されており、坂路で15-15の時計を出したのが、10月2日。軽い負荷だが、坂路での時計を欠かすことなく、1週前追い切りはCWコースでトーセンジョーダン相手に併せ馬を行い、6F82.8〜1F11.8秒できっちり先着してきた。最終追い切りをどのくらいやってくるのか、非常に楽しみにしていたが、意外にも単走。時計もCW6F85.5秒と1週前に比べて随分と遅く、ラストも1F12.6秒と決して速くない。デビューから8戦、最終追い切りはすべて併せ馬を行っていたのに、今回が初めての単走。このパターンの変化は決してプラスには思えない。

・フルーキー
 前走の野分特別は最終追い切りの相手がデニムアンドルビー。同世代とはいえ、重賞ウイナーを追走して、馬なりで並びかけるというパフォーマンスで、見事な勝利を飾った。以前はさほど追い切りで動くタイプではなかったが、明らかに前走から追い切りの動きが変わっている。この中間も動きは絶品。1週前のCWコースでは、デニムアンドルビーと互角、むしろ手応えはこちらが優勢な感じで併入。最終追い切りはDコース芝馬場での併せ馬だったが、トーセンケイトゥーを追走して楽に先着。3000mという距離への課題はあるかも知れないが、調教内容からは文句のつけようがない。

・ラストインパクト
 中5週の神戸新聞杯は追い切り本数が少ないわけでもなく、最終追い切りの併せ馬でも先着しており、特に問題ない調教内容に思えた。ただ、大寒桜賞1着時が7Fから時計になるような、時計の速い追い切りをこなしていたので、それが好走追い切りかも知れない。今回は6F標識からアドマイヤスピカとぴったり馬体を併せて道中を進め、直線もしっかりと追い比べ。相手の脱落が早く、最後の1Fは1頭での動きだったが、気を抜くところなく走れていた。6F83.0〜5F67.8〜1F12.2秒は決して速い時計ではないが、道中負荷を掛けながら、追い切ることができたのはプラスだと考えたい。

◆土曜東京11R・富士S(GIII)
・サンレイレーザー
 エプソムC3着以来の休み明けとなるが、9月上旬から坂路とDPを併用して時計を出しており、その追い切り本数は20本弱。かなり入念に乗り込まれており、中身はしっかりと出来ている。1週前追い切りは目一杯に飛ばして、DP6F72.8秒。さすがに終いは止まり気味だったが、この追い切りで一気に上昇。今週の最終追い切りは終い重点だったが、DP6F79.1秒で、ラスト1Fが11.0秒。余力十分で弾ける動きを見せた。1800mは微妙に長く、今回のマイル戦はベスト条件だろう。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・ブラジルC(OP)
・ダノンゴールド
 9月下旬から時計を出し始め、先週はウッドコースでビッシリ。前走惨敗の反動もなく、今週はレッドレイヴンの外で素軽さ満点の動き。仕上がりに不安はなさそうだ。前走はスタートで躓く不利。前半のハイペースを早め追走では、失速も仕方ないところか。終いは流し気味だっただけに、時計的には差がついたが、まともにスタートを出れば十分通用すると思える内容。先行策で巻き返す。

◆日曜東京10R・甲斐路S(1600万下)
・フルアクセル
 1600万へ昇級してから3戦ともに出遅れる不利。それでも直線で鋭い伸び脚を発揮して2,2,5着と好走。今回は9ヶ月ぶりと長期休養明けになるが、ジックリ乗り込まれ、1週前の調教で格上レインスティックと終い目一杯追われ5F67秒7-上がり38秒0をマーク。その時点で馬体はスッキリと仕上がり、直前の追い切りは反応を確かめるように直線重視して4F54秒6-上がり39秒6。時計は平凡でもゴール前の反応は素晴らしく息使いも万全。狙いは緒戦。

◆土曜東京10R・神無月S(1600万下)
・ディアセルヴィス
 先週が除外となってしまい、1週待たされた形となるが、中間は追い日ごとにビシビシ追われ、前走の太めが絞れてきた。それだけに17日の最終追い切りは珍しく直線押さえ気味の内容。それでもスピード感十分に5F67秒3-3F37秒9-1F12秒7の好タイムが出ており、明らかに休み明けの前回とは違ったデキは確か。問題は初のダート挑戦だが、姉・弟とも初戦勝ちはダート戦でのもので、むしろ歓迎の材料といえる。距離1400Mはベスト条件、ハンデも53キロの恵量となれば、強敵相手といえ直一気があっても不思議ではない。速い時計決着を味方に大駆け期待。

◆土曜東京9R・いちょうS(OP)
・クラリティシチー
 9月末から調教を再開して、1週前にはウッドチップで83秒5-68秒2。今週は68秒1-38秒1。2歳の未勝利馬と併せたが、相手が目一杯に追っているのを横目に軽く仕掛けただけで、余力十分にゴールイン。デビュー前から稽古駆けする馬だが、バネを利かせた力強い走りは迫力満点。パンパンに張った体で、文句なしの動きを見せてきた。追ってからの反応が鋭く、楽々突き抜けた初戦が強烈なインパクト。東京コースは大歓迎、昇級戦でも決め手の差を見せつける。

◆日曜新潟11R・驀進特別(1000万下)
・ヨシカワクン
 もっとも得意とする新潟の直線千メートル競馬の1000万下、今年はこれが最後。もちろん仕上げには寸分の狂いもなく、あえて全休明けの水曜に追い切ったのも、陣営の意欲のあらわれ。先行2頭を大きく追いかける形から、インに併せて素軽く併入。脚抜きの良いダートとはいえ、65秒4-50秒5-37秒4(強めに)は、文句なしの動きとしていい。出足の鋭さが大きな課題とされるが、それでもラスト一気に伸びる末脚は魅力十分。1000万条件のペースにも慣れが見込め、追走もさらに楽になるはずで、得意条件のここは鮮やかな差し切り勝ちを期待したい。

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