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飯田祐史調教師/エリザベス女王杯 Part2 『どんなことがあっても、心が折れないんですよ』

  • 2013年11月07日(木) 12時00分


飯田祐史調教師

◆阪神JFは判断ミスでした

 現在は牝馬二冠を達成し、華々しい道を歩んでいるメイショウマンボだが、デビューからここまで、決して順調だったわけではない。競馬場へ行ってからの入れ込み、枠入り不良…。何より、デビューから桜花賞まで体重が減り続けた。

 レースをさかのぼってみよう。飯田自身が手綱を取った新馬戦は、圧巻のパフォーマンスで勝利。かなりの手応えを感じ、次走はGI・阪神JFへと進んだ。そしてこの挑戦が、マンボにとって過酷な試練となったのだ。

「あの頃、あんなに大人しかった馬が厩務員さんを振り落したり、馬場に向かう時に立ち上がったりして。その状態で競馬場に行ったから、返し馬からすごくうるさくて、ゲートも入った瞬間からもぐってしまって出遅れて…。こっちの判断ミスなんです。可愛そうでしたね。悪いことをしたなと思っています」

 阪神JFを経て、陣営はもう一度マンボの心と向き合い直したという。メンタル面を大切にする調教方法は、ここからさらに強化されていったのだ。そしてこの年、飯田は調教師試験に見事合格し、騎手を引退。マンボへの携わり方も、レースでのパートナーから育てる側に変わった。

「調教師試験に受かって、もちろん乗れなくなるのはわかっていましたし、技術調教師になるわけで、そのタイミングでこういう馬に携われるのは幸せなことだと思ってます。自分がもともと乗っていた馬で、GIを獲る時に携われるっていうのはね。すごくいい経験です」

 3歳になったメイショウマンボは、武幸四郎と共に桜花賞を目指すことになった。コンビ初戦となった紅梅Sでは、頑なにゲート入りを嫌った。

「とにかく入らなくて…。GIの時に

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GIの注目馬にスポットを当て、主戦騎手や管理調教師を独占取材するnetkeibaのスペシャルインタビュー。GIに向けた意気込みや中間の調整過程、レース後に直撃し、戦いの舞台裏にあった知られざる真実を語っていただきます。

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