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◆皐月賞、NHKマイルC…厳しかった春を越え

　アーリントンCで賞金を加算し、春のGIへの出走権を得たコパノリチャード。適性的にマイル路線かと思われたが、宮は早々に皐月賞出走を表明した。400mの距離延長に加え、初めての東上、初めてのコース。そこに迷いはなかったか。

「オーナーにとっても俺にとっても、やっぱりクラシックは特別やし、正直2000mは持つんじゃないかっていう気持ちがあった。ポンと単騎でハナに行ければ、もしかしたら勝てるんちゃうか…くらいの手応えはあったんだよね。ビュイックに2000mを使うと言ったら『クレイジー！』って言われたけど(笑)。


実際、皐月賞は、ゲートから併走する形になってしまったから、そこでもう馬が怒っちゃってね。そのあともオーバーペースでガーッと行ってしまったから、向正面あたりでは、これはもうシンガリ負けも覚悟せなアカンな…くらいの気持ちやったね。ただ、今でも単騎でポツンと行かせてみたい気持ちはある。2000mは持つと思うんやけどなぁ。いや、やっぱり無理かな(笑)」

　宮いわく、コパノリチャードの場合、距離が持つ持たないは「気持ちの問題」だという。

「本質的には持つと思うんやけど、気持ちが持たんのやね。リチャードに限らず、そういう馬はいっぱいいる。結局は、息が入るか入らないかやから。でも、調教師としては、そういう馬はおもしろいよ。工夫し甲斐があるからね。難しいけど、馬ってホンマにおもしろい