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全兄スマイルジャックのシーノットラブユーが阪神でデビュー(2013年度最終回)

  • 2013年12月16日(月) 18時00分


【栗東】
◆シーノットラブユー(牝、父タニノギムレット、母シーセモア、栗東・友道康夫厩舎)
 全兄スマイルジャックは2008年スプリングSなど、重賞3勝を挙げ、日本ダービーでディープスカイの2着。本馬は2012年北海道セレクションセールにて、1350万円で落札されている。
 追い切り開始当初は、速い時計は出ず、動きも非力だったが、追われるごとに動きが良化。12月11日のDコース、ポリトラック馬場では、レースでも騎乗予定のC.ルメール騎手が跨っての追い切り。グローバルシップに先行して、その差を保ったまま先着した。6F81.8秒は速くないが、1F11.6秒はなかなか。これなら、初戦から動けるのではないだろうか。12月21日(土)阪神芝1600m(牝)でデビューする予定。

 なお、前述グローバルシップは、12月23日(月)阪神芝1800mを川須栄彦騎手でデビューする予定となっている。
グローバルシップ

グローバルシップ


◆テーオーソルジャー(牡、父ゴールドアリュール、母ウェディングベリー、栗東・宮徹厩舎)
 ダートと芝で計4勝を挙げ、2006年オーシャンSでは、ネイティヴハートの2着などの重賞実績があるコパノフウジンが半兄にいる血統。兄も管理した宮徹調教師は「きょうだいの中では、一番、フウジンに似ているかな」とのこと。
 本馬は10月30日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩しており、坂路での追い切りを中心に調教が積まれている。12月11日の坂路での追い切りでは、4F53.2秒をマーク。「スピードはあるし、ゲートも速いので、初戦からやれると思いますよ」と同師。12月21日(土)阪神ダート1200mを藤岡康太騎手でデビューする予定。
テーオーソルジャー

テーオーソルジャー


◆ビジョナリー(牝、父ディープインパクト、母ターキー、栗東・藤岡健一厩舎)
 半兄フォーナインキングは東京芝2400mの未勝利戦を勝ち上がっており、母も現役時代には、芝2000m以上の距離で3連勝している。おじに、2013年京都金杯など重賞2勝のダノンシャークがいる血統。
 本馬は10月30日にグリーンウッドから栗東へ入厩。12月4日の坂路では4F54.9秒をマークしたが「騎乗者に手応えを聞くと、余力十分だったとのこと。やれば、時計が出るタイプだと思うので、逆に時計が出すぎないように調整していきたいですね」と藤岡健一調教師。4日以降は目立って速い時計が出ていないが、それは意図されたものと判断したい。12月21日(土)阪神芝1600m(牝)を藤岡佑介騎手でデビューする予定となっている。
ビジョナリー

ビジョナリー


◆プリミティブラブ(牝、父ゼンノロブロイ、母サンセットバレー、栗東・西園正都厩舎)
 半兄にダート中距離で4勝を挙げたセトノメジャー。そして、近親にはヴァーミリアン、ダイワメジャー、ダイワスカーレットといったG1ホースがいる血統。
 本馬は11月8日にグリーンウッドから栗東へ入厩。11月27日の坂路では、古馬レッドクラーケンを突き放しており、12月12日のCコースの併せ馬でも古馬マイネルマエストロを相手に豪快な動きを披露。3頭併せの最内を回り、体重の軽い酒井学騎手(レースでも騎乗予定)が跨っていたこともあるが、他2頭を突き放して、6F82.9秒をマーク。「調教馬場問わずに動けているし、スピード能力の高い馬」と西園正都調教師も十分な手応えを感じている。12月22日(日)阪神芝1400mでのデビューが予定されている。
プリミティブラブ

プリミティブラブ


◆キングスバローズ(牡、父ディープインパクト、母シェリーザ、栗東・矢作芳人厩舎)
 父がフレンチデピュティの半姉、サンアディユは2007年セントウルSなど重賞3勝を挙げており、2007年スプリンターズSでも2着の実績がある。本馬は2012年セレクトセール1歳にて、4100万円で落札されている。
 ゲート試験合格後に一旦放牧に出されており、宇治田原優駿Sから栗東へ再入厩したのが、11月30日。12月11日の坂路での併せ馬では遅れてしまったが、相手が古馬で追走していたことを考慮すると仕方ないところ。時計は4F53.7秒とそれなりに出ている。12月23日(月)阪神芝1800mのデビューを予定している。

【美浦】
◆アデイインザライフ(牡、父ディープインパクト、母ラッシュライフ、美浦・鈴木康弘厩舎)
 サクラバクシンオー産駒の母は夏の函館で新馬勝ちを飾り、函館2歳S2着、ファンタジーS2着など2歳戦から活躍した。おじにタガノデンジャラスやバアゼルリバー、メイショウナルトも近親にあたる。先週の追い切りはウッドチップコースで5F66秒台の好時計。じっくりと乗り込まれ、ひと追い毎に時計を詰めてきた。「いいフットワークをしているし、乗り手も背中の良さを評価している。バクシンオーの肌だけど、ゆったりと落ち着いて走れるタイプで長めの距離が良さそう」と鈴木康弘調教師。12月22日、中山の芝2000mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆シャインプレイン(牝、父サクラバクシンオー、母シャインリザルト、美浦・大竹正博厩舎)
 米国産の母は1勝。ゼンノロブロイ産駒の半姉ディアアプローズは2勝。近親にアメリカで種牡馬になったK.O.Punchがいる。「まだ少し戸惑いながら走っているようなところもあるけど、ひと追い毎に良くなっている。バクシンオーの子で気がいいし、新馬向きのタイプだと思います」と加山調教助手。12月21日、中山の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。

◆ビービーオドラント(牝、父ステイゴールド、母レッドボナンザ、美浦・久保田貴士厩舎)
 祖母の半弟にタイキシャトルがいる一族。先々週の追い切りでは年長馬を相手に優勢の手応えで動いており、素軽い走りを見せている。「いい動きをしているし、仕上がりは良好。ステイゴールド産駒の牝馬で切れる脚を使えそう」と久保田貴士調教師。3週目の予定を除外されたため、今週にスライド。12月21日、中山の芝1600mを田辺裕信騎手で予定している。

◆ファドーグ(牡、父シンボリクリスエス、母ペニーホイッスル、美浦・奥平雅士厩舎)
 サンデーサイレンス産駒の母は新馬勝ちの他、フェアリーS2着、アネモネS1着などスピードを武器に活躍した。いとこにはメイケイペガスターがいる。先週の追い切りはウッドチップコースで長めから負荷をかけ、格上の古馬を相手に先着と素質の片鱗を見せた。「いい体つきをしているし、走ることに対しても真面目な性格をしている。直前にサラッと追い切れば態勢は整うでしょう」と奥平雅士調教師。2週連続で追い切りに騎乗している後藤浩輝騎手も「軽い走りをする」と好感触を掴んでいる様子だ。12月22日、中山の芝2000mを予定している。


■お知らせ■
2014年度の新馬情報は、来春に公開予定です。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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