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橋口調教師がワンアンドオンリーに力を入れている証し/トレセン発秘話

  • 2014年03月05日(水) 18時00分


◆ラジオNIKKEI杯2歳Sを勝った後もずっと厩舎で調整を続けてきたワンアンドオンリー

 かつて厩舎の引っ越しにより環境が変わったことが原因でカイバ食いが細くなってしまい、レースに負けたという馬の話を聞いたことがある。

 短期放牧を多用する現代では2か月、3か月と長期間にわたってずっとトレセンに在住する馬などあまり見かけなくはなったが、上級条件の馬は放牧から戻ってくると、だいたい入る馬房が決まっている。そのいつも入っている落ち着ける環境が突然変わってしまえば…敏感な馬などはその違和感に過剰に反応してしまうケースもあるのかもしれない。

 栗東トレセンでは2月いっぱいで9人もの調教師が引退となったことに加え、12〜16馬房から20馬房に増える厩舎が7厩舎もあり、その影響で厩舎の引っ越しが例年以上に多い年となっている。

 中には厩舎の改修工事(厩舎開業期間中に洗い場を増やしたり、馬房にゴムマットを張るなどの増築、改修をした場合は引退する時に原状回復するのが決まりになっている)でいったん、違う厩舎に入ってから工事が終わり次第、本来入る厩舎に移るという“2段階引っ越し”をする厩舎もある。これらの引っ越しが在厩馬の安寧を脅かすようなことにはならないか? 馬券的にはその辺までチェックしなければいけないのかもしれない。

 弥生賞に出走するワンアンドオンリーは、前走のラジオNIKKEI杯2歳Sを勝った後もずっと厩舎で調整を続けてきた。今の時代、2か月半も放牧に出ずに調整するのは珍しいことだが、それだけ橋口調教師がこの馬に力を入れている証しなのだろう。

 競馬だけに勝ち負けは時の運もあるが、トレーナーの言う通り日本ダービーまで「夢の途切れないレースをしてほしい」ものである。
(栗東の坂路野郎・高岡功)

※本日は『吉田竜作マル秘週報』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。

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