例年以上の好メンバーが揃った第74回・桜花賞。なかでも注目はトライアルのチューリップ賞を圧勝したハープスターと、昨年の2歳女王レッドリヴェールの再戦だ。仁川の1600mで再び繰り広げられる激闘で、桜の女王に輝くのはどちらか。はたまた2強に割って入る馬はいるのか? 注目のクラシック第一戦・桜花賞の出走全馬をレビュー!
波乱の立役者が“もう一丁”ペイシャフェリス(美浦・高市厩舎)▼鮮やかに逃げ切った前走の再現なるか
7番人気のアネモネSで逃げ切って波乱を演出。もともと自在性のある馬で好位や中団からの競馬もできるが、最内枠を生かした逃走が功を奏した。ただ展開が向いただけではなく、直線で二の脚を使い後続を突き放した粘り強さは侮れない。レースセンスを生かして仁川の1600mを上手く立ち回れば。
凱旋門賞男がエスコートニシノミチシルベ(美浦・手塚厩舎)▼祖母は1992年の桜花賞馬ニシノフラワー
ペイシャフェリスが逃げたアネモネSで、こちらは中団から徐々に進出してしぶとく2着をキープ。その前走は戸崎騎手だが、今回はデインドリームで凱旋門賞を勝ったシュタルケ騎手が手綱をとる。祖母のニシノフラワーは1992年の桜花賞馬。底力ある血統からも一発に期待したい。東京1600mのアルテミスS3着からも距離に不安はない。
名門厩舎の成長株リラヴァティ(栗東・石坂正厩舎)▼半兄は11年ラジオNIKKEI杯の勝ち馬アダムスピーク
フェアリーS、チューリップ賞と坂のあるコースで逃げてどちらも3着に粘る。初勝利まで4戦を要したが、自分の形を見つけてひと皮むけた印象。実績面では見劣りするものの、展開の助けを借りれば大観衆をあっと言わせるシーンも。デビューから掲示板を外していない安定性も評価できる。
マイル血統が桜舞台で騒ぐマーブルカテドラル(美浦・上原厩舎)▼上原師は父ダイワメジャーも管理していた
新馬戦快勝後、2戦目の新潟2歳Sでは5着。その後、芙蓉S、アルテミスSを連勝し挑んだ阪神JFでは0.4秒差の5着。年明け初戦のアネモネSでは出遅れが響き4着に敗れた。母ヘルスウォール、父ダイワメジャーともにマイルの重賞を制しており、持ち前のパワーで波乱の主役を狙う。
小倉2歳女王復権へホウライアキコ(栗東・南井厩舎)▼鞍上はデビュー以来すべて和田竜二騎手
小倉2歳S、デイリー杯2歳Sを連勝して挑んだ阪神JFでは大外枠が仇となり7着敗退。前走のフィリーズレビューでも直線狭くなる不利もあり5着に敗れた。ここ2戦は人気を裏切る形となっているが、着順ほど着差は離れておらず、大一番での復権を狙う。
屈指の末脚で巻き返しをアドマイヤビジン(栗東・梅田厩舎)