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新馬戦で注目したい血統パターン

  • 2014年06月13日(金) 18時00分


◆期待値の高い新馬は…

先週から今年の2歳世代の新馬戦、3歳以上の古馬混合戦が開幕しました。

早速、新馬戦では、唯一の買いパターンに該当したケツァルテナンゴが3人気で勝利(2014年、6月7日)最終レースでは、この時期の3歳以上の古馬混合戦で期待値の高いパターンに該当したハニードントが単勝26倍で勝利。ホームページで公開している勝負レースに指定して3連単12万馬券を的中することができました。

今週から晴れて(天気ではないです)GIもないので、たっぷりと「この時期ならでは」のシステムについて書くことができます(笑)今週は新馬戦の「血統」について取り上げましょう。

6月7日の阪神5レースで勝利したケツァルテナンゴが唯一の「買い」評価に指定されたのは、父親のチチカステナンゴではなく、母系の血統が新馬戦で抜群に期待値が高いからです。

ケツァルテナンゴの母父はクロフネ。そして母母父はトニービン。いずれも牝馬のGI馬を複数出す種牡馬です。特にクロフネはフィリーサイヤーといってもいい種牡馬。クロフネ×トニービンの配合ではカレンチャンを出しています。阪神JF2着、桜花賞で1人気に支持されたクロフネサプライズも同配合ですね。

「母系が優秀な血統馬」のなかでも、より期待値が高いのは、下の要素をなるべく「満たさない馬」です。

・調教本数が多い。最終追いきりのタイムが良い
・厩舎が名門でコメントも強気
・父親は、誰もが知っている良血

たしかに、これらのパターンに該当する馬は好走確率は高いです。が、期待値は高くありません。
新馬戦で期待値の高い馬を買うならば「上の3つのパターンは満たさない」けれども「母系が新馬戦に強い良血」を狙うべきなのです。

たとえば、母父のリーディング上位で、当日6-10人気ぐらいの手頃な人気に評価されている馬を狙えば、複勝回収率110%ぐらいは記録します。

芝のレースでの上位母父で期待値が高い種牡馬は、順にサンデーサイレンス、フレンチデピュティ、フジキセキ、ブライアンズタイム、アグネスタキオン、スペシャルウィーク、クロフネ、タイキシャトル、ゴーンウェスト。該当馬の複勝回収率は2013年が142%。2012年は126%。

母父リーディング上位は、単純に良血といえるでしょうし、当日6人気以下の馬は、先に上げた人気になる要素を含まない馬が多数を占めます。

「上位母父の中穴」という、ざっくりした抽出方法でも高い期待値を示すのは、「母父の要素」は、人気に大きな影響を与えないけれども、レース結果には相関関係があるためです。

今回は、ザックリとした例を上げましたが、たとえば「母父、母母父が牝馬のGI馬を複数出すフィリーサイヤーに絞る」といった手法を用いればさらに回収率は上昇します。

新馬戦の血統表は重賞レースよりも様々な発見があるはずです。今年も楽しみましょう。

オマケ
今年の新種牡馬で注目はキンシャサノキセキです。ただし、GIやPOGどうこうではありません。あくまでも、パイロやサウスヴィグラスのような「馬券的においしそう」という趣味で勝手に期待しているだけですが。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
ウマい馬券にて『血統ビーム』の予想提供中

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