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芝向きダート向き…決め手は何?/トレセン発秘話

  • 2014年06月20日(金) 18時00分


◆白井調教師は「一番重要なのは血統」

 芝馬なのか、ダート馬なのか。その判断材料は多岐にわたる。血統、体形、走法、爪の形…何を重要視するかも人によってそれぞれだ。

「僕は体形を重視している。やっぱりガッチリした馬はダート向きなのが多いし、パワーがある走りをするからね」とは宮本調教師。ダートのGIともなれば、出走馬のほとんどは500キロを超える重戦車のような馬ばかり。やはり、体形というのも重要な要素だろう。

 一方で「そりゃ血統に決まっとるやろ。爪の形だって、体形だって、全ては血統から来とるんやから。一番重要なのは血統」とは白井調教師だ。

 世界各国の重賞ウイナーの配合を隅々まで調べて、どんな配合が走っているかチェックしているというトレーナー。それを羅列した紙をちらっと見せて「これ見てみい。ガリレオとデインヒルの配合なんか、フランケルを筆頭に世界でこれだけ重賞を勝っている。競馬は血統、かけ合わせがいかに重要かということや。その馬が芝で走るか、ダートで走るかもどんな配合かで変わってくる」と豪語した。

 もちろん、「走らせてみないと分からない」という関係者もいる。血統がダートでも全く走らない馬もいるし、どう見ても芝向きの体形なのにダートで走る馬も、ベタ爪だけどダートでしか走らないという馬もいるものなのだ。

 皐月賞当日、知り合いの助手はパドックを歩くアジアエクスプレスを見て「こんな爪でよく芝を走っているな」と驚いたという。「左右均等でいかにもダートという爪をしていた。それが芝のクラシックであれだけ走るんだからダートなら桁が違うだろう」

 血統、爪の形、そして何よりすでにダートでインパクト大のレースを見せているアジアエクスプレス。ユニコーンSは素直にこの馬から相手探しの一戦とみた方がいいかもしれない。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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