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ストロングリターンの半妹コートシャルマンが福永騎手でデビュー

  • 2014年06月30日(月) 18時00分


【栗東】

◆デビュタント(牝、父ディープインパクト、母モアザンベスト、栗東・佐々木晶三厩舎)
 2012年セレクトセール当歳にて、牝馬ながら7000万円という高額で落札されたディープインパクト産駒。半兄に芝で2勝を挙げているタイセイドリームがいる血統。ちなみに兄が挙げた2勝はいずれも中京競馬場。
 本馬が栗東に入厩した当初は牝馬らしく、線の細さがあったが、調教馬場でのキャンターは非常にバネがある動きを見せていた。今では飼葉をしっかり食べていることもあって、馬体はボリュームアップ。6月25日の坂路では、4F54.4秒と全体時計こそ目立たなかったが、ラスト2Fは25.0秒でまとめている。最終追い切りには、レースで騎乗予定の武豊騎手が跨る予定。デビュー戦は7月6日(日)中京芝1400m(牝)を予定している。

 なお、6月25日の追い切りで併せ馬の相手だったダノンジャンヌは、7月6日中京芝1600mを川田将雅騎手でデビューする予定となっている。

デビュー馬

デビュタント


◆ラディカル(牡、父ブライアンズタイム、母コンプリカーター、栗東・大久保龍志厩舎)
 全兄に新馬、500万下を連勝するなど、ダートで5勝を挙げているレーザーバレットなど、ダートでの活躍馬が多い血統だが「上を管理したことがないので、比較はできませんが、決してダートに適性が高いという印象はありませんよ」と大久保龍志調教師。
 6月25日はCWで、古馬1000万下のキングスバーンを追走して、その差が詰まることなくゴール。遅れはしたものの「追いかけた相手が相手だけに、遅れたのは仕方ないと思います。でも時計的には、新馬として水準以上だと思います」と同師。7月6日(日)中京芝1600mを福永祐一騎手でデビューする予定。

デビュー馬

ラディカル


◆モルトベーネ(牡、父ディープスカイ、母ノーブルエターナル、栗東・松永昌博厩舎)
 半兄に芝で5勝を挙げたマイネルグラシュー(父メジロライアン)がいる血統で、本馬は2013年セレクションセール1歳にて、1500万円で落札されている。
 調教は坂路を中心に追い切りを行っていたが、6月25日はCWでの追い切り。新馬レントラーと併せたが、内を回ったということもあり、手応えは終始相手よりも優勢。時計は終い重点で、全体時計は地味だが、追い切り本数を積み重ねて仕上がり状態は良好。6月27日はレントラー(画像中)、マーガレットペスカ(画像内)とともに、芝馬場で感触を確かめている。デビュー戦は7月5日(土)中京芝1400mを予定している。

 なお、レントラーは7月6日(日)中京芝1600mを幸英明騎手でデビューする予定となっている。

デビュー馬

(内)マーガレットペスカ、(中)レントラー、(外)モルトベーネ


◆コートシャルマン(牝、父ハーツクライ、母コートアウト、栗東・松永幹夫厩舎)
 半兄に2012年安田記念を制したストロングリターン(父シンボリクリスエス)や半姉に2013年桜花賞2着のレッドオーヴァル(父ディープインパクト)がいる良血。入厩直前になって「短い期間でぐんと成長しました」と松永幹夫調教師。そんな師の言葉を追い切りの動きでも実証している。
 6月25日にレースでも騎乗予定の福永祐一騎手が跨って、CWでの追い切り。古馬1000万下のアムールブリエを追走する内容だったが、簡単に追いついて、あとは突き放す内容。時計は6F83.8秒で目立って速いわけではないが、ラスト1Fは12.4秒でしっかりしていた。先週、デビュー勝ちを決めたティルナノーグに続くことができるか。7月6日(日)中京芝1400m(牝)でデビューする予定。

デビュー馬

コートシャルマン


【美浦】

◆サウスキャロライナ(牝、父ステイゴールド、母アシュレイリバー、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 昨年のセレクトセールに上場され、4100万円で落札された。叔父に2012年のNHKマイルCなど重賞4勝のカレンブラックヒル、今年のユニコーンSを制したレッドアルヴィスがいる。函館競馬場のウッドチップコースで軽快な動きを見せており、仕上がりは順調だ。「アカ抜けた馬体をしているし、ステイゴールド産駒にしては素直で気持ちが穏やか。調教でも折り合いがついているし、水準以上の動き。じっくりと乗り込んできたし、直前は本馬場でサッと流せば態勢は整うと思う。初戦からは勿論、能力的にも先々まで楽しみ」と鹿戸雄一調教師。7月6日、函館の芝1800mを三浦皇成騎手で予定している。

◆カンデラ(牝、父ダイワメジャー、母リアルナンバー、美浦・手塚貴久厩舎)
 一昨年のセレクトセールに上場され、2400万円で落札された。いとこに今年の京都牝馬Sを制したウリウリがおり、コンスタントに走る母系。先週、先々週と美浦のウッドチップコースで長めから追われており、しっかりと負荷をかけた調教メニューをこなしている。「まだ緩いところもあるけど、ひと追い毎に良くなってきた。持久力型で芝の中距離ぐらいが良さそうなタイプ。水準以上の能力を感じるし、昨夏の福島でデビュー勝ちしたパシフィックギャルと同じぐらいの手応えはある」と手塚貴久調教師。7月6日、福島の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆タンタアレグリア(牡、父ゼンノロブロイ、母タンタスエルテ、美浦・国枝栄厩舎)
 同じく国枝栄厩舎に所属していた半姉パララサルーはオープン特別2勝(アネモネS、紫苑S)を含め、通算6戦4勝と活躍した。特に目立つ時計は出していないが、坂路とウッドチップコースを併用して順調に乗り込まれている。「牧場でも十分に乗り込んできたし、まずまずの動き。初戦からというよりは先々のタイプかもしれないけど、いいモノを持っている。将来性は高いと思うし、血統的にも楽しみ」と国枝栄調教師。7月6日、福島の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。

◆フォワードカフェ(牡、父マンハッタンカフェ、母ベストブート、美浦・小島太厩舎)
 昨年のセレクトセールに上場され、1300万円で落札された。半兄に札幌2歳S2着のモズ、京王杯2歳S2着のクインズハリジャン、伯母に2000年の南部杯などダート路線で活躍したゴールドティアラがいる。美浦のウッドチップコースで水準以上の時計をマークしており、ここ2週で評判が高まってきた。「入厩してからの本数は少ないけど、しっかりと牧場でも乗り込んできた。馬格が大きいわりに柔らかみのある走りをするし、マンハッタンカフェに似た雰囲気もある。相当な素質を秘めているし、何とかクラシック路線に乗せたい」と小島太調教師。7月6日目、福島の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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